「はい、これが赤司っちので」
「うん」
「これが青峰っちの」
「おー! カッケー!」
「で、紫原っちはこれ」
「ん〜?」
赤司はタートルネックのシャツ、青峰はボーダーのシャツにパーカー、紫原は少し薄めのセーターだ。ちなみに下は全員ジーンズ。
「サイズピッタリで良かったっス」
選んだのは黄瀬で、サイズは勘だったのだが、当たって良かった。
「あぁ。帰るぞ、紫原」
「んー」
「いい加減お菓子を食べるのをやめるのだよ」
紫原に緑間が小言を言いながら帰る。
「赤司くん、帰りましょう」
「わかった」
あまり口数の多くない大人しい二人は、手を繋いで帰った。
「青峰っち、帰るっスよ!」
「えー、もうすこしだけ…」
「ご飯食べないんスか?」
「かえる!」
青峰は言うことを聞かない。黄瀬が餌で釣ると満面の笑みで抱き着いていた。 おんぶー、とねだられたので、そのまま背負って帰る。
そうして、各々の家へ帰った。
しかし、 これから数々の困難が待ち受けていることを、今はまだ、誰も知らない──。
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