今日だけは




「真ちゃあああん!トリックオアトリートぉぉぉぉお!」
「高尾うるさいのだよ!」

ぎゃーぎゃーといつもの一年が騒いでいる。いや何時に増して、と言った処か。

「えぇ〜…お菓子をくれないと悪戯しちゃうゾ☆」
「今すぐお前の口の中にボールを詰めてやるがどうする?」
「ちょっごめんってば!もう、真ちゃんってば冗談通じないんだから!」
「………」
「無言で口元にボール持って来ないでごめん本当ごめんやめもがががが」

ったく、真面目に練習しろよアイツら…そろそろ本気で轢くぞ。
てか緑間も高尾の口にボール捩じ込むなよ。汚いだろうが(え、そこ?by高尾)

「…はぁ、仕方無いのだよ」
「ゲホッグェッ…あー口裂けるかと思っ…え?」
「…早く受け取らないと粉々に砕くが」
「うわああありがとう真ちゃん!」

差し出されたキャンディ(可愛らしいオバケ型)を嬉しそうに受け取りながらスキップしている高尾。何でだろうな、すげぇムカつくブッ殺シたい

「おい、宮地…徒ならぬ殺気を放っているけどどうした?」
「あぁ良い処に。木村後で軽トラ貸してー」
「…また緑間か?」
「いや、今回は高尾も」
「珍しいな」

暫く話していたら木村が監督に呼ばれた為「あぁ、悪い。少し行って来る」と行ってしまった。

「宮地先輩」

ふと呼ばれた自分の名前に振り返る。

「どうした?緑間」
「いえ、その…」

少し躊躇ったかの様に視線を泳がせてから再びこちらを見てきた。

「Trick Or Treat」
「…は?」

何だよ急に。(木村の軽トラで)轢くぞ。


「お菓子なんて持って…」

あ。
ちょっと待て、確か…

「ほらよ」
「…持ってたんですか」

木村から朝渡された飴玉を一つやると、緑間は少し残念そうな顔をした。
何だよ、悪戯したかったってのか?

「…………あぁ、なら」
「?」
「緑間、

Trick Or Treat」

目の前にいる緑間が目を見開いた。
お前お菓子持ってただろ

「……持ってません」
「はぁ?」
「お菓子無いです」

いやいやさっき、

「さっきのが最後です」

…んだよ、最後の一つを高尾に?
何かそれすげぇムカつく…

「あー…悪戯か」
「?」
「いつもなら“じゃあブッ殺ス”とか言うだろうけど…」

気が変わった。
高尾にだけお菓子をやるコイツが悪い。

「何かお前ら二人見てたらイライラしたからさ…

取り敢えず、悪戯って言えるかアレだけど…今日一日だけ、俺の言う事何でも聞けよ」
「──え、」
「逆らったら轢くからな」
「な、…はい」

そう返事した緑間にまず一つ目はどんな命令にしようか、と考え始めた。

(真ちゃんの嘘吐き〜あと50個はお菓子持ってるでしょ?)
(…………)
(そんなに宮地先輩に悪戯されたかったのかぁ、俺フラれてショック)
(…………)
(ちょっと、真ちゃん聞いてる?)
(あぁもううるさいのだよ!宮地先輩にお前と喋るなと言われたのだから喋りかけるな!)
(…え、それって)

(…おい宮地、お前まさか)
(どうした木村?)
(………いや、何でもない)
(は?)
((…こいつら、相思相愛だと言う事に気付いていないのか…))

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宮地も木村も分かりません、そしてネタもありません。
おかげでこんな有様ですさーせんした/(^p^)\

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