キセキでハロウィン



「Trick or Treat
ってことでお菓子頂戴」

ずいっと手を突出す紫原くんに僕を含めるキセキ達は顔をぽかんとしました。急にどうしたんでしょう。

「敦、急にどうした?」
「別に〜。今日ハロウィンだからお菓子を貰おうと思っただけ」
「だけじゃねぇよ!
そもそもお前仮装してねぇじゃねぇか!」

青峰くんは早くバスケがしたいのか少し苛つき気味です。
それに対して紫原くんはうーんと唸りながら、「あ」と声を洩らしました。

「巨人」
「「「「「…は、」」」」」
「だから、俺は巨人の仮装してるから〜」

皆沈黙。
あ、緑間くんの眼鏡がパリンって割れましたね。

「それは仮装とは言わないのだよ!」
「そうっスよー!
そもそも紫原っちがお菓子貰うなら俺も貰いたいッス!」
「黄瀬くんそれが本音でしょう」

黄瀬くんが「何で分かったんスか!?あ、以心伝心!?きゃー俺達やっぱり運命の赤い糸で結ばれ(以下略)」とか叫び始めたので取り敢えずイグナイトしておきました。

「…なぁ、敦」
「ん〜?何、赤ちん」
「僕達からお菓子を貰うよりも、もっと沢山お菓子を集める方法なんてあるじゃないか」

にや、と笑う赤司くん。すみませんその顔でお菓子とか言わないで下さい笑えます。

「……おい赤司、まさか…」
「そうだよ真太郎、そのまさかだ」

………え、何ですかあれ

「…おいテツ、アイツらが何故かすげぇ格好悪く見えるのは俺だけか…?」
「大丈夫です。癪ですが僕もそう見えます」
「何だよ癪って!」

いやだって、あの(バスケ)バカな青峰くんと意見が被るなんて…

「おい今失礼な事考えなかったか」
「で、赤司くん。一体それは何ですか?」
「いや無視すんなよ!」

隣りでぎゃーぎゃー言ってる青峰くんを無視して赤司くんに問い掛けると、「決まっている」と見事な(黄瀬くんのような)ドヤ顔されました。

「今何か軽く傷付いたッス…」
「黄瀬ちんうるさい。酸素勿体ないから息吸わないで。」
「酷っ!?」


「…全校生徒からお菓子を(強制的に)集めればいい」
(((((うわぁ…赤司様君臨…)))))

()内が見えましたよ。強制的とか。

「…でも、いっぱいお菓子が集まるならそれが良い〜」
「…ま、何か楽しそうだし行ってやるよ!」
「そうッスね!」

こ の 馬 鹿
本気で行くんですか?え、本気?
…ここはもう緑間くんに

「し、仕方無いから行ってやるのだよ」
「お前もか」

ツンデレか。
皆行くらしいのでこれはもう…

「…そうですね、行きましょうか」

皆でお菓子を貰いに行こうか


Trick Or Treat


(いっぱいお菓子集まったね〜)
(殆ど赤司の圧力で集まっていったのだよ…)
(あの顔で「お菓子をくれない奴は親でも殺す」って言われたらそりゃ渡すしかねぇだろ…)
(まぁ良いんじゃないッスかね)
(バニラシェイク無いですか?)
(皆忠実で何よりだな)

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手抜き感満載のハロウィンキセキでした←

黄瀬の扱い雑でごめんよ…!

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