その日から数日、次は目が合うとすぐ逸らされるようになったから、前みたいにボクから言ってみた。


…最後にキスされたのは…驚いたけど嬉しかったのは事実。

あの日からグリーンヒルは、二人きりの時は抱き締めてくれたり、たまにキスしてくれたりする。嬉しい。

こっちから抱き着くと面白い位慌てる。そろそろ慣れようよ。


だから、今ボクが後ろに壁、前にグリーンヒルがいる状況が良く分からない。
しかも今真夜中だし。先生に見つかったらどうするの。…いやまあグリーンヒルに呼ばれたから行ったボクも悪いんだけど。

「…グリーンヒル、何?」
「バイオレット、」

いつもとは違う声色にどきりとした。

「…本当にどうしたの…?グリーンヒル、」

変だよ、という言葉は自分から出た高い声でかき消された。
見ればグリーンヒルが首筋を撫でたようで。
何するの、と投げ掛けようとグリーンヒルを見たら、そこには獣のような目をしたグリーンヒルがいた。


「…や…なに、どうしたの…?」
「バイオレット…」
「ぁ…え、?」

しゅるりとネクタイのリボンを解く。

「俺、もう…」とグリーンヒルが言う。


グリーンヒルがボクを抱き締め話始める。

一週間位前にレドモンドから、セックス?という物を普通ならもうやっているものだと言われたらしい。
その時はだから何だと思ったらしいが、その日の夜に見回りをしている時、運悪く後輩が茂みでやっているのを見てしまい、そこからボクを見る度あの光景を思い出してしまって、我慢できずに今日………みたいな。

「まずせっくすって何?」
「えっ」

マジかみたいな顔で見てくるグリーンヒルがムカつく。

「ねえ、教えてよ」
「な…良いのか?」
「うん」
グリーンヒルがやりたい、ボクが知りたいのなら一石二鳥だと思うし。

そう言うとグリーンヒルは「怖かったり、痛かったら言ってくれ」とまだ首に掛かったままのタイを外した。

そのままコートとベストを脱がせられ、ワイシャツのボタンを…

「え、どれくらい脱ぐの…?」
「?全部脱がないと出来ないんじゃ…」
「……っ!!」

何それ聞いてない。という風にグリーンヒルを見つめる

「すまない…止めるか?」

悲しげに見るグリーンヒルに、大丈夫としか言えなかった。

「そうか、ありがとう」
「ん…」

唇を合わせると、いつもより長いキスで。
苦しくなって少し口を開くとグリーンヒルの舌が入ってきた。

「んっ…!!ふ、ぁ」

水音が辺りに響き、顔が赤くなる。

酸欠になりそうで、グリーンヒルの胸を叩くと銀色の糸が引いた。

「ぅ…」
「大丈夫か?」

こくりと頷く。いや大丈夫じゃないかも足がくがくしてるヤバい。
それに気付いたのか近くにあったベンチにボクを寝かせ、グリーンヒルが馬乗りになる。グリーンヒルの顔は真剣そのもので、いつの間にか全てのボタンが外されていたワイシャツを脱がされる。
上半身で唯一残った下着の中に手を入れてきたのに気付き、体を強張らせた。

「ぁ、あ…っや、んあっ」

手が滑る度に、女みたいに高い声がもれるのが嫌で、口を手で覆うとグリーンヒルに払われた。

「や…だぁッ、いや、」

怖い。

体が震える。グリーンヒルが少し怖い。
自分に今与えられてる刺激も怖くて、自分の体じゃないように思えて。
涙目になっていたボクが見たのは、辛そうな顔をしたグリーンヒル。

「…すまん…もう、今日はやめようか」

ボクを見る目は悲しげで、今度にするかと言ってくる。




「続けて」

自分から発せられた声。
え…、とグリーンヒルは目を丸くしてこちらを見つめる。

「今更やめないで、もっともっと


3.優

強く抱き締められる。
再び深いキスが落とされ、快楽に染まった。

全て終わった後は今回ばかりはグリーンヒルも頑張ったんじゃないかなって、少しの痛みや怠さ、幸福感と共に意識が墜ちた。

\後書き!/
_(゚∀゚」 ∠)_→



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