ボクがグリーンヒルと付き合いだしたのはもう今日で1ヵ月前のこと。

最初にグリーンヒルから告白された時は確か恥ずかしさから酷い事言っちゃったような気がする。まあ良いけど。

それから一週間位して、顔を赤くしたブルーアーから「その…お前達、もう少し近付いた方が良いんじゃないか…?」と言われ驚いた。え、何なんで知ってるの。


まあその後は、ボク達と同じように付き合ってるレドモンドとブルーアーがどっか行っちゃって、白鳥宮にはボクら二人しかいなくなった。
…監督生が同性愛者な学校って…


暇だったしなんか気まずさから、ひたすらグリーンヒルの絵を描き続ける。


「バイオレット」

いきなり名前を呼ばれ、少し吃驚した。
「何?」と平然を装いながら言葉を返す。

「あ、いや、何でもない…」

なら呼ぶなとフランスパンを思い切り投げ付けようかと思ったのは内緒。

ちらっとグリーンヒルを見ると、何かをずっと考え込んでいる。
…ボクがいるのに、ってなんかムカつく


再びグリーンヒルがこちらを見て、すぐに目線を逸す。何がしたいの。


カタンと言う音と共に木炭を置き、ずっとグリーンヒルを見つめることにした。





…せっかく二人きりなのに、やっぱりいつもと一緒か。
グリーンヒルを見つめ続けて、かなりの時間が経っていたようだった。


「!!!」

あ、グリーンヒルがこっち見た。

「………何」

自分自身でも、不機嫌そうだと分かる位の声が出てしまった。

本当グリーンヒルってヘタレだよね。改めて思い知ったよ。
仕方無いからボクからグリーンヒルに近付くことにした。
途中でグリーンヒルから名前を呼ばれたけど無視する。

何故かグリーンヒルが謝ってきたので、それに被せるようにして言葉を発する。

聞こえない、とグリーンヒルに言われ、顔を隠すようにグリーンヒルに抱き着くと慌てたように名前を呼ばれた。


すっと顔を上げグリーンヒルを見上げる。背高過ぎ首痛い。
「ねぇ、ボクのこと本当に好き…?」とさっきと同じ言葉を繰り返すと、グリーンヒルから変な言葉が出た。

「あ、あぁ…」と返したグリーンヒルに「なら何で?」と問い掛ける。

「…前と何も、変わんないし…
ボクのこと、もう嫌?つまんない?」
自分でも何言ってるんだろうって思う。

「そんなこと…っ!」
「なら、…その、好きって言ったり、手繋いだりして、好きって実感させて…」

そう言うと、グリーンヒルが抱き締めてきた。それはもう全力で。
骨から変な音した。え、やめて死ぬ。
それにグリーンヒルも気付いたのかサッとボクを離す。取り敢えず蹴った。



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