「グリーンヒル、レモンティー無くなった。注いで。」
「バイオレットの方がティーポッドに近いだろう…」
「そう言いながら注いでやるんだな」
「ははっ、二人も仲直りしたみたいで良かったよ」

レモンティーを注いでやると「…意外。注げるんだね」とバイオレットが言った。失礼な、俺だって去年までは寮弟だったんだぞ。

「でも本当に、先輩方が仲良くなって僕も嬉しいです!」
「そうだな、癪だけどバイオレット先輩も元気になったことだし」
「チェスロック、うるさい。檸檬にするよ」

バイオレットが何故か焦りながら訳の分からない事を言った。檸檬にするって何だ。
それにしても…元気がない、か。

「グリーンヒル先輩も魂抜けてる感じだったな…
たしかクリケットの試合でも、」
「みみみみミッドフォード黙れ!」

レドモンドとブルーアーが笑う。
「二人とももうお互いの気持ちは分かっているのか?」なんてレドモンドが聞く。

「そんな訳、」
「…グリーンヒルの好きな人未だに分かんない」

ぽつりと呟いたバイオレットの言葉にレドモンドが紅茶を零した。
それを見たハーコートが急いで紅茶を拭く。

「あわわわわわっレドモンド先輩大丈夫ですか!?」
「あ、ああ…すまないハーコート。
それにしても…本当か?」
「うん。教えてくれないし。」

それどころか喧嘩した、と言ったバイオレット。

「…ま、まさか気付いてないのか?」
「だからそう言ってるじゃん。

聞いたら聞いたで教えてくれなかったのはそっちでしょ?」

むすっとした顔になるバイオレットが可愛くて仕方無い。


 


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