昨日の後輩は退学処分になるようだった。
夜間外出、脅迫…アイツは写真を証拠としようとしたらしいが、それが今回の事件の決定打となった。
そしてさっき校長、副校長にバイオレットが「全てボクの責任です。だから処分はボクだけに…退学でもいい。だから、グリーンヒルは…!」と言い出したのには驚いた。
「俺が、バイオレットを誘ったんです…バイオレットは何も悪くありません」
その様子に校長と副校長は微笑んだ。
「では罰則は…お互い2Y、そして二人で校舎前の掃除をして貰いましょうか。」
「「…え…?」」
ばっと二人で顔をあげるとまた笑った。
「「…はい!」」
「…ごめんね」
罰掃除をしている時、バイオレットがぽつりと呟いた。
「何がだ?」
「巻き込んじゃって。」
「気にするな、バイオレットは悪くない」
でも、と言い掛けたバイオレットの頭を撫でるとびくりと肩を震わせた。
下を向き、目を伏せて震えている姿を見るとあの後輩以上になぜもっと早く…アイツがバイオレットに触れる前に助けられなかったのかと自分に腹が立つ。
「何もグリーンヒルまで責任なんかとらなくても良いのに」
「…言っただろ、お前を絶対に離さないって
もしもお前だけが退学なんて事になったら」
ちらりとバイオレットを見ると、さっきよりは雰囲気が和らいでいた。
こんなものか、と掃除を終わらせようと立ち上がると、あっちも丁度終わったのかバイオレットが立ち上がった。
「終わったよ」
「あぁ…では先生に言いに行くか」
「グリーンヒル」
一歩足を踏み出した時にバイオレットに呼び止められた。
「どうした?」
「…昨日も今日もありがとう。
昨日言ってくれた事…嬉しかった。」
「…愛している人を守るのは、男として当たり前だからな」
「え?」
自分で言ってて恥ずかしくなり早口になってしまった。
行くぞ、と少し噛みながら言うとバイオレットは笑って「…うん。ボクも愛してるよ」と言った。
5.愛すなら骨の髄まで
「グリーンヒル顔真っ赤」と言ったバイオレットの顔も赤かった。
『もしもこの先二人に何があろうと、愛し続けると誓おう。』
(+ω+`)後書き→
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