お買い物は戦争。スーパーは戦場。 (1/3)
「ねーねー真ちゃん。今日金曜日だけど、どこいくの?」
学校も部活も休みの金曜日。
俺(暇だからとかいう理由で朝から家に押し掛けてきた高尾もだが)は、“あの場所”へ向かっていた。
「ここなのだよ」
「ここって………」
「「スーパーだ(じゃん!)」」
男子高校生が朝から近所のスーパーに来ているのは、やや不自然だ。しかし、俺は今日ここでしか手に入らないものを手に入れなければならないのだ。
「……真ちゃん、もしかしてさ。おは朝の…?」
「無論だ。それ以外に何があるというのだよ」
そう、事の発端は朝の恒例・おは朝から始まった──
『今日のかに座は6位! 大切なものを壊してしまうかも。ラッキーアイテムはスーパーで買った赤身魚。でも、鮭は実は白身魚なので注意してくださいね!』
そう、毎朝見ているおは朝の占いはかなり個性的なラッキーアイテムを提示してくるのだ。
今日のラッキーアイテムはスーパーで買った赤身魚。家から一番近いスーパーはここだ。
「今日のラッキーアイテムはスーパーで買った赤身魚だ。行くぞ」
「うへぇ……」
俺たちはスーパーへと足を踏み入れた。
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