ラッキーアイテムは君だ! (1/1)



「ねぇねぇ、真ちゃん。この写真なんだけど……」

「どうでもいいのだよ」

「えー? じゃあこっちは?」

「うるさい」

 緑間は高尾をバッサリと切り捨て、飲み物を買いに教室を出ていった。
 今日は高尾がやけにベタベタとくっついてくる。いつものことだが、今日は特に酷い。

「待ってよ真ちゃん」


尚もパタパタと高尾が後を追ってくる。

「何故そんなについてくるのだよ」

 呆れ半分で聞くと、親指をグッと立て、予想外のことを言う。

「今日の俺のラッキーアイテムが真ちゃんだから!」

「意味がわからんのだが」

「今日妹ちゃんがおは朝見てたから一緒に見たら、占いで俺12位だったんだよねぇ」

そんなことは知っている。俺も毎朝チェックしているからだ。
俺がわからないのはそこではなく、何故俺がラッキーアイテムなのかというところだ。
 その疑問を口にすると、高尾は肩に手を回してきた。

「さそり座のラッキーアイテムは、黒縁メガネだったんだよ。俺は黒縁メガネ持ってなかったし、買うのもどうかと思うし? そしたらちょうど真ちゃんは黒縁メガネだったっていうわけなのだよ」

「真似をするな。そして付きまとうな」

「真ちゃんヒッデェ!」

 酷いと言いつつも、笑っている高尾を横目に、緑間はおしるこを買う。

──秀徳は今日も平和です。







「てか暑いのによくおしるこ飲めるね」

「冷やしおしるこに決まっているだろう」

「決まってないと思う」



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