君が失った全てのもの[5]再び彼自身を頬張る。
限界まで張り詰めたそれは、びくびくと震えていて。
「ばーに、たんじょうび、おめでと」
先端だけを口に含んだままそう言えば。
「あぁ…っ、そ、こでしゃべら、ないでくださ…っ」
バーニィが、金の髪を振り乱して訴えてきた。
そろそろ限界だろう。
舌を動かしながら、口全体で扱き上げて。
「あ、ぁ…、ナマエ、イきそ…っ」
最後に、先端にほんの少しだけ歯を立てると。
「く…ぅ、あぁぁ…っ」
腰を跳ね上げて、彼は達した。
口内でびくりと爆ぜたそれは、大量の白濁をぶちまけて。
口の中いっぱいに苦味が広がった。
それを、バーニィに見せ付けるように嚥下して。
唇の端から垂れた液体を舌で舐め取れば。
脱力してお湯の中に沈み込んだバーニィが、再び戻ってきたのであろう羞恥心に睫毛を震わせた。
私はそっと微笑むと。
「続きはベッドでね」
彼の耳元に言葉を落として、先にバスルームを出た。
彼の恥態にやられ、私の中からは蜜が零れ始めている。
ベッドで待っていれば、きっとバーニィはすぐに来るだろう。
埋め込まれる熱を期待しながら、私はバスローブを羽織った。
今年は、これがプレゼント。
来年には、豪華な手料理とケーキを。
再来年には、ちゃんと形に残るプレゼントを。
そうやって、少しずつ階段を上って。
毎年、思い出を重ねていこう。
いつかバーニィが、誕生日を楽しみだと思えるように。
毎年一緒にお祝いをしよう。
もうすぐ寝室のドアを開けて入ってくるバーニィを、力一杯抱きしめて。
そして伝えよう。
生まれてきてくれて、ありがとうと。
Happy Birthday Bunny!
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