小説 | ナノ



「・・・・・・・・誕生日の俺に花を持たせるって考えはねぇのか、白髪馬鹿」
「白髪じゃなくて、銀髪ですー!ってか嬉しい?わざと負けられて嬉しいの?」

あっさり一撃で負けた高杉は、不機嫌そうに銀時を床に転がったまま睨みつけた。
勝者は立ったまま、ふふんと鼻で笑う。


「けけけ、来年も相手してやるぜ」
「上等だ!来年リベンジして泣かしてやんぜ、この天パ!」
「天パ言うな!ぜってー来年もてめーを地べたに這いつくばらせてやらぁ!!」

両者床と立ったままで睨み合う。
暫し睨み合った末、高杉が口を開いた。


「んで、これが誕生日の贈りもんかよ」
「金とかねぇもん俺。だから、やりたい事やらせてやることぐらいしか思いつかなかったんだよ」
「物品なんぞ、期待してねぇよ、阿呆。言う事あんだろ、言う事」


どこか拗ねたような口調に、銀時はぱちくりと目を瞬いた。
ふと桂の言葉を思い出す。

『まぁ、彼奴もお前に贈り物なんぞ期待しとらんだろ。だが、これだけは言っておけ』

可愛いとこあるじゃないか、と思い銀時は思わず笑みを浮かべた。
そっと近づき銀時は高杉と視線を合わせる。


「誕生日、おめでとう。晋助」


まるで大事な事を告げるような声音に、思わず高杉は顔を綻ばせた。





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高誕の小説を頂いちゃいました!ちっこい攘夷可愛いぜ!悩む子銀にはあはあして悶えていました。ありがとうございました!

高杉さん誕生日おめでとう。