「おれの名前になんかしたのか!」
さっき街で賞金稼ぎに狙われたとき。すぐにルフィが来てくれて、無傷で助かったんだけど。そのセリフがわたしの頭から離れない。
膝を抱えて海を眺めたままルフィをちらりと見やる。
『ね、ねえ、さっきさ』
「ん?」
『おれの…もごもご』
「んあ?なんだよ?」
い、いや。聞くほどのことでも、ないとは思うんだけど。
『さ!さっき、おれの名前、って…』
「あー、言ったな」
隣を向けば平然としている彼。
そ、そうだよ。何をわたしは突っ走ってんだ!おれの、って言ったって”仲間”に違いないじゃないか!
”おれの仲間”じゃないか!もう、わたしの馬鹿!今のセリフ、帳消しにし
「あー、そっか。間違えた」
ん、と思い彼を見れば嬉しそうに笑ってわたしを見ていた。
その瞬間、心臓がどくんと跳ねる。落ち着けわたし。
「おれの”大事な”名前に、だな」
きみの笑顔は一万ボルトそこ、じゃない!けどゆるむな、わたしの頬っぺ!- - - -
20110311