『ねーナミールフィがわたしの肉取った!』

「名前が喰うのおそいんだ!」

『ちゃんと自分の分あるでしょ!?』

「目の前に肉があったら喰う!常識だろ」

『んな訳あるか!』

「あんたらうっさいのよ!」


にぎやかな食卓。にぎやかというか、うるさいというのか。そんな光景もクルーにとっては日常茶飯事であり、もう気にかけることもない。


「クソゴム、お前はちょっと我慢しろ、名前ちゃんの分まで喰うなっつってんだろ」

「なんだよいっつも名前ばっかずりィぞ」

『ルフィのお腹が異常なのっ』

「名前の胃袋が小せえんだっ!」

「名前ちゃんの胸が小せえだと!?」

「誰も言ってねえっつの」


仲が良いのか悪いのか、口喧嘩ばっかり。でもここは船の上。ましてや船長とクルー。何かに惹かれて船にやってきたであろうに、不器用なのか、鈍いのか。


「なー名前!見ろよこれ!」

『なに?』

「ウソップたちと絵描いてたんだ」

『ふーん?ルフィにしてはよく描けてるんじゃない?』

「ししし!だろ!」

『ん、てかこれ何に描いたの?』

「ああ、さっき丁度良いところに干してあった…」

『…わたしの服じゃないのよ!!バカ!!』

「いでえ!!殴ることねえだろー!」

『うわーん!ナミー、ロビンー!』


「今日も元気ね」

「うるさいだけよ」


そろそろ陽が暮れる頃。夕食のいい香りがし始める頃。
ぞろぞろとキッチンに人が集まる。


「ルフィが名前ちゃんの分まで取らねえように、多く盛らねえとな…」

「お、いい匂いだなー!」

「美味そうー!」

「あら、ルフィは?」

「そういや名前もいねえな」

「メシの時間になるっていうのにな」

「また喧嘩でもしてんのかしら」


食事の時間に一番遅く来ることはめったにないのに。特にルフィは。


「あら、みて」







それはどちらからともなく、

名前、さっきはごめんな

もう怒ってないよ。





「かわいいわね」

「寝てやがる」

「あんのクソゴム…!」

「手繋いでるぞ?」

「どっちから繋いだのかしらね」


あまりに幸せそうだから、今日はもう食べてしまおうか。







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ごまさま*

大変遅くなってしまい申し訳ありません!
「船長と手を繋いでお昼寝」ということで、なんか最後上手く表現出来てないような…?気もします。客観的に書こうと試みたのですが、自分の文章力の無さに落胆しました…!
うちのルフィ小説、たくさん読んで下さったようで本当にありがとうございます。こうやってリクエストの小説が書けて幸せです。
是非またいつでも遊びにいらしてくださいね!5万打企画にご参加して頂き、ありがとうございました!

20110223