「そっか。名前はおれと付き合う前に付き合ってた奴がいたんだな」
先ほどまで弾んでいた声が急に上擦った。
ルフィは一応笑顔を作りながらも、大粒の汗が顔中だらだらと流れ落ちている。
「でもそれは昔のことでよ、今は・・・今は関係ねえもんな!」
両腕を頭の後ろに回して、ルフィは大げさに笑った。
・・・・・・・明らかに、無理をしている。
普段は直球なのに言いたいことを我慢することもあるんだな、と私は思った。
「そうだよ、全て過去のことだよ。」
この船に乗ってからルフィに惹かれて、ルフィの後姿を追いかけて。
麦わら帽子の奥でちらりと覗く横顔を、頬を緩ませて見てきた。
ルフィ以外にもう考えられなくなっているのに、こういう話が出たことで二人に距離ができてしまった気がする。
恋愛経験がルフィより少々あってもそれをどうこう思ったことははないけれど、17歳のルフィにとってそれは大きなことなのだろう。
“聞かれたとはいえやっぱり話すんじゃなかった”
過去の恋愛なんて好き同士の男女が触れてはいけない話題。
痛いほどの沈黙をどうしようなんて思いはじめていたけれど。
作り笑いをしていたルフィがすっと顔をあげた。
「名前」
「何?」
「やっぱおれ、すげえすげえ悔しいのに、ヘラヘラ笑えねえよ」
そう言われたならルフィに肩を掴まれて、ベッドに体を沈まされていた。
戸惑いがちにも上から体を密着させられて、ルフィの体の重みを感じる。
「悪い名前。他のやつが見てねえ名前が見てえ・・・ッ」
ルフィの震えた声が名前の耳元を熱くする。
「こんな方法しか思いつかねえなんて、子どもだからかな」
ルフィは一瞬そう迷いを見せるけれど、走り出した衝動を止める術など知らないだろう。
分かってる。
分かってるよ。
大好きすぎて言葉で足りないくらいになってる。
お互いもういっぱいいっぱいなのだ。
「・・・・ルフィの衝動に、任せていいよ」
ルフィから与えられる唇の感触を感じながら、名前は静かに目を閉じた。
.*...*...*...*...*... だ・・・駄文を送ってしまいすみません(汗) これからもchuchuさんの書かれるルフィにメロリンされにサイトに遊びにいきます! 相互リンクありがとうございました・・・!
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相互記念の小説ありがとうございますうう(;ω;)嬉しい…!ナオさんのルフィにいつもやられます…。この、戸惑ってるルフィが見れるだなんて…、どきどきです!ほんとにありがとうございましたーっ!
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