「…」 「…キミ、手荒れが酷いな」 「吉良さん、お、女の魅力は手だけじゃあないんですよ!」 「しかし爪の手入れまで綺麗にしているのが、女子力というヤツなんだろう?」 「うっ…」 「手以外には興味はないが…、そもそもキミは服装にもメイクにも手を抜き過ぎだ。メイクと手だけなら、動き回る仕事だからと見逃してやるが、服だって量販店の安物じゃあないか」 「き、吉良さんの言葉がつらい…」 「あのディアボロでさえ目立ちたくないと言いながら彼なりにファッションとメイクにも気を使っているんだ」 「ディアボロさんは、ちょっと参考には出来ないです…」 「なにもアレを参考にとは言っていない」 「はあ…」 「姿勢を学べという意味だ。センスを学んではならない。あれはやめなさい」 「(すごい言われようだ…)」 「分かったかな」 「はい…」 「それならいいんだ」 「あの、…でも」 「なんだね」 「でも私、吉良さんのそのネクタイセンスもどうかと思います」 「…」 「…」 「…キラークイーンッ!」 「や、やめてー!!」 |