「少しいいか」

「ひい、なんでしょう…!」

「なぜそう怯える。我らはお前には危害を加えぬと話しただろう」

「すみません、条件反射でして…」

「…まあよかろう。本題に入る」

「そうでした!わたしに何か…?」

「カーズ様が『ぷりくら』というものに興味があるらしい。そのぷりくらのところまで私を連れていけ」

「…」

「…」

「…」

「なにを固まっておる」

「はっ!いや、だって、ワムウさんとプリクラなんて…そもそもワムウさんがプリクラを知っていることに驚いてしまって…」


「おかしな話だったか」

「イエ、ゼンゼン!」

「お前のその不可思議な能力なら、そのぷりくらの所に行くこともこちらにぷりくらを呼び寄せることも可能だろう?」


「ええ、それは大丈夫ですが…」

「ならば話は早い」

「(ほ、本気だ…)えっと…急には無理なので準備に時間が欲しいのですが…」

「構わない」

「こっちに移動させるので、終わったら呼びにいきます。そ、…それでイイですよね?」

「ああ」




「…ということで、これがプリクラです」

「…機械か」

「写真撮影機みたいなものです。あ、あの…これでイイですかね?プリクラ元の場所に戻しても…」

「仕組みを見せてみろ」

「ひい…!」

「早くしろ」

「わかりました…!えーっと、中に入って…写真のイメージを選びます。わたしがやっちゃっても…?」

「最善のものを選べ。カーズ様に見せなければならない」

「(見るの!?というか撮るの!?最善?!)」

「どうかしたか」

「いえ…!次は撮影しますねっ…!あの黒い所に…ってワムウさん画面に近ッ!」

「ここに我々が映る仕組みになっているのか」

「アッ、ちょ…うわああ、もうとられちゃった…」




(上手に撮れました)

「色々といじってこんな一枚の紙しか出てこぬのか」

「ええ…そうです…」

「くだらんものが好きなのだな、人間というやつは」

「デスネ…。あ、そうです。これシールになっているので、半分こしましょう。こちらがワムウさんの分です」

「ああ」

「こっちは…(半裸のムキムキと私のプリクラなんてすっごい絵だな…い、いらない)」

「どうした」

「カーズ様に献上しましょう」

「そうだな」



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