「…下世話なこと聞いてもいい?」

「なあに?」

「なまえはあの中で言ったら誰がタイプなの?」

「…」

「…」

「……」

「…なまえ?」

「…はっ!え、なに?」

「なによ、固まらなくてもいいじゃない。タイプよ、タイプ。誰がって断定する訳じゃあないんだから」

「そ、そうだよね…!」

「そうそう。じゃあ…細かく聞いていくわ。性格は?」

「性格は…優しい人がいいなあ。しっかりしてて、優しくて、話してて楽しい人」

「例えば…ジョナサンとか?」

「ジョナサンさんも優しいよね!エリナさんと幸せそうだもん」

「シーザーとかブチャラティとか、ホル・ホースは?ホル・ホースはちょっと難ありだけど…」

「シー…ええと、あのひとたちは…女の子扱いしてくれるのが、…恥ずかしいんだよね」

「(シーザーと何かあったわね…)逆に…ムリなのは?」

「ええッ、そんな…えーっと…」

「あたしとなまえしか居ないんだから、言っちゃいなよ」

「…あんまりお喋りしてくれない人とか、何考えてるかわからない人は、苦手かも…」

「(誰かって名前は出さないのね…)」

「みんなの中にはいないよ!?」

「でもあたしの父さんとか苦手でしょ」

「う、う……ううん」

「…苦手なのね」

「…違うもん」

「ハイハイ。…じゃあ外見は?」

「外見はそこまで気にしないよ」

「フーン…?じゃあ、ゴリゴリマッチョでもいいわけ?」

「やだ…!…はっ!」

「嫌なのはあるじゃない」

「酷いよ徐倫!はめられた!」

「そんなことないわよォ、…なくはないかも。からかってて楽しくて」

「酷い!」

「…何やってんの、アンタら」

「あ、エルメェスさん!」

「なまえの恋バナを…ね」

「恋バナ?ふーん、なまえ困らせるのもほどほどにしろよ徐倫。あと、あたしたち出番」

「!!」

「マジ?じゃあなまえ、いってくるわ!」

「いってらっしゃァい…(エルメェスさんが男だったら惚れてるわ…)」

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