「やあ」
「あッ…」
「…」
「無視かい?ジョニィ、特にジャイロ。君たち酷いね。ジャイロ、君は特に、本当に酷い」
「別に無視なんかしていないさ」
「挨拶くらい返してくれてもいいじゃないか、ジョニィ」
「挨拶する仲かァ?」
「違ったのか?それじゃあ私の片思いかな?それは悲しいな。同じ小屋に泊まって、これからあんなことやそんなことをする仲じゃないか」
「…あのなァ、女なら危機感持った方がいいぜ?」
「私は女のままで行為に及ぶつもりはないし、その前に抱くほうなんだ。残念だジャイロ、君とは分かり合えないんだね」
「名前ッ!そ、それは言っても…」
「大丈夫じゃないか?私の予想では、ジャイロはそういうことに鈍感だ。君が鋭いのもある」
「お、オイオイ、おたくら何なワケ?」
「…」
「ほらね。ほら、これだもの」
「ジャイロ…」
「なんだよ」
「ジョニィは君とじゃあなく、私とレースを進みたいらしい」
「そうじゃないよ。…それで、名前はいったい何の用?」
「何の用もないけれど。強いて言えば、私もここに泊まりたいんだ。雨が降るような気がして、野宿は避けたい」
「ハァ?」
「ジャイロ、君は私に対して少し厳しくないか?もっとフレンドリーにいこう」
「それならその胡散臭い喋り方をヤメロ」
「ジョニィ、ジャイロと私は仲良くできないみたいだから、一緒の毛布で仲良くしよう」
「…名前」
「冗談。冗談さ。少しだけね」
「名前」
「わかった、手は出さないよう気をつける」
「だからお前さんはそっちじゃないだろ」