┗2

これは


(ヤバい...)

「…002…可愛い」

「なん―…!!!」


いつもは強がりで意地っ張りな彼が怯えた顔するのを想像したらゾクゾクした

今一瞬だけ見えたその表情は想像以上に可愛くて

嗜虐心を駆り立てた

もっと見たい

恐怖に怯えた君の顔…


「んっ…んんっ?!」


キスはコーラの甘い味がした

覆い被さるかたちでのしかかって彼の動きを抑える

彼の腕に力が入って押し返そうと必死で

その抵抗もまた僕を挑発した


「は…んんっ…はぁ…う…うぅ」

突然彼の腕から力が抜けた

「…002?」

見ると彼はポロポロ泣いていた

「…え、あ」

「ひぐ…う…く…ぅ」

声を押し殺して俯いて涙をこぼしている

(…わ…な、泣いちゃった…)


僕があたふたしていると呻くように声が聞こえた

「…の…」

「の?」


「ヘンタイ野郎がぁあ!!」






薄れゆく意識の中

半ベソで怒った顔の002と彼のグーパンチが見えた気がした


ただ一つ分かったのは002に顔面を思い切り殴られたこと


それでも僕は

(照れちゃって可愛いんだー…)

たくましいほどポジティブでおめでたい思考のままだった。




僕のボディメンテナンスが長引いたのは

言うまでも

ない。




終わり



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