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002、009は秘書の男を装ったサイボーグをドルフィン号に持ち帰り解析の結果兵器の製造をしていると思われる基地の場所を突き止めた。
位置はB国との国境を森へ進んだ先
隠れるように建てられていると予想された
「今から捜索に行きます。」
『わかった。004たちもB国への潜入を始めてくれ』
官邸に待機している博士たちと連絡をとり指示通り003、004と共に002、009はB国へ向かい、途中で別れることにした
***
A国にとどまった006、007、008は防護服に着替えると博士を官邸に残し、街を大まかに見回り、守りの弱い場所や残りの武力を確認した
数時間後、軍部から緊急連絡が入った
『こちら国境。B国からの戦闘機を一機確認、警告に応答なし、無人機と思われます。』
連絡は006たちにも通達されすぐ国境に向かった。
急行の最中にも連絡は入る
『現在区間05を旋回…敵機に変化あり!何かを投下した模様!人影…!?―こ、国境ぎりぎりに着地が予想されます!』
「?…人影って言ったか今」
「そう聞こえたアル」
「新兵器のお出ましかい」
006たちが国境につくと無人機はB国へ旋回し遠ざかっていくのが見えた
「!…サイボーグマンも着たのか」
008が見張り用の塔から見下ろすと、数体のサイボーグマンがSPガンを構えB国の方を向いている
「なんか変な感じアルね」
「BGが寄越した奴等だが今はA国の所有だからな、とりあえずは味方ってことに…」
007の話の途中、国を隔てる巨大な壁が爆破され有刺鉄線を絡めたバリケードを含めた5メートル四方が吹き飛んだ
爆音が収まったころ土煙に人影が揺れた
サイボーグマンがSPガンを一斉に撃ちはじめ土煙が爆風で乱れ新たな土煙が舞う
006たちが無言で見ていると土煙に近づいたサイボーグマンの動きが一瞬止まりのけ反ると腰から真っ二つになった
黒い血飛沫が飛び崩れる肢体に気をとられたサイボーグマンの一人が肩を支点に引っ張られるように土煙に吸い込まれ消える
なおもサイボーグマンはSPガンを撃ったり土煙に特攻したりするが撃破の様子はなく逆にサイボーグマンの数が瞬く間に減っていった。
手や足が突然おかしな方へ曲がり何かで切断されたように弾け飛んだり、ぐんっと引っ張られたようなよろけ方をしてビクッと屈んだ直後首がポトリと落ちた
「なんだ…一体」
「エスパーかなにかか!?」
監視塔の上で銃を構えながらも怯える兵士たちをよそに006たちは固唾を飲んだ
そしてほとんどのサイボーグマンが動かなくなり、土煙が完全に晴れた
「あ…あれが…?」
「新兵器のロボット…か?」
サイボーグマンから流れた液体が飛び散る地面の上に立っていたのは
灰色の防護服を来て長い袖をはためかせ笑顔でたたずむポニーテールの少女だった
・・・続く→
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