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ハッキング事件から数ヶ月

ギルモア邸に00No.サイボーグが召集された。


皆の到着後早々にギルモア邸の地下施設にある作戦会議室に集まり、博士がスクリーンの前に立って教壇を挟んで1度メンバーを見渡すと軽く咳払いをして話を始めた

「オホン…皆よく集まってくれた。君たちに集まってもらったのは他でもない。ブラックゴーストの情報が入ったからだ。」

博士の緊迫した口調にメンバーはざわめき驚きを露にした

「ブラックゴーストが?」

009(島村ジョー)が聞き返し博士はグッと頷いた

「どうやら、新たな戦闘兵器を生み出したらしい。冷戦状態だった国で動きがあった」

博士は真っ白なスクリーンに映写機で画像を写した

「!?」

それはバラバラに壊れた「サイボーグマン」だった

「なん…完全に壊されてる」

「博士、これは」

008(ピュンマ)が驚き004(アルベルト=ハインリヒ)が質問する

「現在、負け始めている国で見つかったものだ。そこでは“黒の精鋭”と呼ばれている。」

博士は映写機をスライドさせ画像を映していく。どれも戦場の悲惨な現状を写した写真で003(フランソワーズ=アルヌール)は悲しそうに目を反らした

「ブラックゴーストは戦争が終わらないように紛争両国に武器、兵器を売る。そうして利益を得て最終的に両国を潰し裏で支配する。先手でサイボーグマンを買った国は最初こそ勝ってはいたが、相手国が更に強い兵器を買ったことで形勢が逆転し始めている」

「その相手国の兵器ってのが…今回の新作って訳かい」

007(グレート=ブリテン)が勘づき博士が頷く

「見ての通り、スペックはサイボーグマンの上をしのぐものだろう。森を先行中のサイボーグマンが何の抵抗跡も無く壊されている。後ろからついてきていた兵士達は敵に気づいたらしく戦闘になったが相手に傷ひとつつけられなかったそうだ。兵士の一人が証言し、音声記録を持ち帰っておる。」

博士は教壇に置かれていたテープレコーダーを再生した


『カシャッ…シ――…ザザッ…現在、南から森を先行中、先頭は黒の精鋭。俺たちは後方にいる。』

『ザザッ…襲撃開始地点にはあとどのくらいだ?』

『歩みを止めなければあと……なんだ?』

『ガサガサッ!!…ザザッ!』

『おいどうした!』

『なんだ!?精鋭が倒れてるぞ!!…攻撃!?どこから……ん?…』

『…どうした』

『いや…白人の…子供が…』

「!」

002(ジェット=リンク)がビクッと目を見開いた

『ワアァアアァアアッ!!!!』

テープレコーダーからは兵士の叫び声と銃声が聞こえ、しばらくして銃声が止むとうめき声の中に

『クスクス…キャハハ…』

子供の笑い声が微かに混じっていた

『カチッ、キュルキュル―…』

テープはそこで終わっていた。




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