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「ん『土方スペシャルお粥バージョン』」
布団に長座位でいる銀時の前に座卓が置かれていた
そこに小さな土鍋と小皿と箸があった
「…まさかとは思うが…マヨネーズと粥だけじゃねーよな」
銀時が土鍋を指差し確認する
「卵と刻みネギも入れた。マヨネーズと相性最高だぞ」
土鍋の蓋を開けると白いマヨネーズと粥の中に長ネギの緑と卵の黄色が彩りを添えていた
「食え」
「…」
恐る恐る口に運ぶと
「!…うめぇ…かも」
土方は満足そうにお粥をパクパク食べる銀時を見ていた
「マヨネーズも悪くねぇだろ?」
土方の問いかけに銀時は素直に頷いた
「人にタダでまともなメシ作ってもらったの…久しぶりだ…ありがと…な」
ポツッとこぼした礼の言葉を土方は聞き逃さなかった
「…礼は体で払―ブふぉっ!」
言いかけた言葉は銀時のパンチで遮られた
「調子に乗るな」
「て…可愛くねぇの」
土方は殴られた頬をさすってしょんぼりと肩を落とした
銀時はそれを見て
何か考えていた
「か…体は…―だけど」
口ごもってうまく聞き取れない
「あ?」
土方が耳を傾けて聞き返すと
『チュッ』
「!」
銀時は土方の頬にキスをした
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