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『Living evidence』


それはノドの奥、詰まるような渇き

「please kiss me…my honey」

「…誰がハニーだ」

「ああん、ケチ」

デコに触る手

嬉しいようなひんやりした右手

「なぁ…なぁーあ」

望まずにはいられないよ

「…ったく……チュッ」

「鼻先かよ…」

「…」

すぐ目をそらして顔が見えなくする

「…もしかして…勃った?」

「……ッ」

『ゴンッ!!!』

「いいぃっってぇえ!!!!何だよ右で殴ることねぇじゃん!!抱きついてやる!!」

「うわっ止めろっ!!」

可愛い可愛いmy honey

「…オトコってさぁ…好きなやつにキスしたり抱きつかれると…すぐムラムラすんだよなぁ…」

「〜〜てめぇも男だろうが!」

「きゃはははっくすぐてぇよぉ!!」

渇きはずっと続く

満たされてはまた渇く

水を飲むのと同じように

「…好きだよ…アルは?」

「……」

胸が満たされる。次の渇きが襲うまでは

「………好きだ」

終わらない絶望的な希望を皆、背負って生きてる

「……ノド渇いた…」

「…満たしてやるよ」

だってそれが『実感』ってやつだ

俺たちが生きてる証だ



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