┗8

Jはジェットに言われたとおりにスプーンを持ってカレーを口に運び、もぐもぐとよく噛んで飲み込むとニコッと笑った

「そう上手」

「おいしい?」

ジョーが笑顔で聞くと、表情から意味をくみ取ったのかJも笑顔で頷いた

「おいしいー!」

「………」

ジェットは可愛らしく笑うJを見て、暖かい何かが胸に広がるのを感じた

「冷めないうちに食べようね」

ジョーたちは楽しそうに、実際楽しくご飯を食べた。カレーがついたJの口元を拭って食べ方を教えるのが、ジェットには何だかこそばゆかった


***


「後は、お風呂だね」

ジョーは洗い終わったお皿をナフキンを持って待つJに渡して、食器棚にお皿を仕舞うジェットに話しかけた

「あー、じゃあ俺はJと入るわ…」

Jが一生懸命お皿を拭くのを見ながら、ジェットは答えた。Jが拭き終わったお皿と一緒にナフキンも受け取り、皿は棚にしまって

「なんなら3人一緒…ぶっ」

ナフキンは下心丸出しの提案をするジョーに投げつけた

「あほ。J、今のは真似しちゃダメだぞ」

「はーい」

そう言いながら、スタスタとバスルームへ向かった

「はは…かかあ天下になりそう…」

ジョーは困った顔で、でも少し楽しげに2人の背中を見送った


Jとジェットの入浴後、続いて入ったジョーがお風呂から上がった。スリッパが廊下を叩く音が響いて、その足音は寝室に向う

ドアを開けると暖色の間接照明が枕元を照らし、ベッドに座るジェットを映していた。生乾きのためか髪は降りて、艶やかに照明の光を反射している

「上がったのか…」

小声でジョーに話しかけると、傍らで眠るJの頭を撫でた

「うん、パジャマのサイズちょっと大きかったね…ぶかぶか」

「博士が全部あつらえたもんだからな、文句言えねぇよ」

Jを見るジェットの横顔は穏やかで優しくて、ジョーは少しムッとした

「J、よく寝てる?」

ジョーはもそもそとベッドに乗りながら、ジェットに話しかけた

「うん、…て、ちょっと!?」

ジェットがジョーを見たとき、ジョーの手がジェットのふがぶかのパジャマの中に入っていた

「ちょっどこ触ってっ」

「パジャマから鎖骨が丸見えなんだもん…」

「だもん、じゃねぇよ!!やめろって、あっバカッ尻を撫で回すな!!」

「…嫌なの?」

「イヤとかそーゆーことじゃ…ダメ、だって…っん」

ジェットが流されそうになったその時

「ん〜」

Jがもそっと動いて寝返りをうった



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