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気がつけば、陽が少しずつ傾き始めていた
潮風も徐々に冷たくなっていった
「…っ…ん…」
002はブルッと身を震わせ身を縮めた
「寒いのか」
004は心配そうに002の顔を覗きこむ
「…やっぱ濡れたままじゃキツいな…」
002はへへっと困った顔で笑った
「……」
004は002に寄り添って優しく肩をさすった
「…アル」
「俺には体温がないから、こんなことしかしてやれん…すまんな」
004は悲しそうに笑ってその顔が002の胸をキュッと締めつけた
「で…でもっ…俺…嬉しいよ!」
「…」
「アンタから触ってくれて…嬉しい」
002は004の手に頬をよせて感触を確かめた
「…もっと…触ってくれよ」
002は004へ顔を近づけた
「ジェット…」
「…アルベルト」
2人はゆっくり目を閉じた
![](//static.nanos.jp/upload/t/tetsujoumou/mtr/0/0/20140713203014.jpg)
2人がキスする
まさに、その時
「ぅぉおおおオオ!!!おりゃああぁ!!」
「な!!?」
「え!?!」
雄叫びと共に009が上空から落下してきた
―ヒュゥウウゥー…ドゴォオオォン!!!!―
009は2人の数メートル先の砂浜に着地し、ぶわぁっと高く砂煙を上げた
「なっなんだ?!」
しばらくすると砂煙が徐々に薄くなりそこから009が走って2人に迫ってきた
「ジェエッッッットォオオーッ!!!」
―ズドドドドドォオ…ガバァッ!!―
「ほげー!!」
「うごぉ!!」
勢いに任せ009は002に抱きつき、すぐ近くにいた004は乱暴に突き飛ばされた
「ああぁジェットォ!!心配したよぉ!!!」
![](//static.nanos.jp/upload/t/tetsujoumou/mtr/0/0/20140713203059.jpg)
009は半ベソで002に抱きついてグリグリと頭を擦り付けた
「君がムッツリスケベ野郎と2人きりで孤島にいるっていうからっ……腕の怪我が心配で心配で!!」
009は半分までセリフを言って"あ"と、思い出したように後半のセリフを言った
「おっ前…本音ぶちまけた後に建て前言ってんじゃねぇよ!!クソ餓鬼が!!」
004は002が負傷した時と同じくらいの声で怒鳴り散らし
002は
(あ…本当だ)
と思った
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