「sky diver/スカイ・ダイバー」


「ねぇ、」

不意に聞きたくなった。

「空を飛ぶのって、どんな感じ?」

だから聞いた。

「んー?…どんな感じっていわれてもな」

彼は首を傾げて渋い顔をした

「不安じゃないの?」

「ああ…別に。」

そんなことか、というように即答されて僕は納得出来なかった。

「どうして?」

「だって―」

「………」

彼は僕を見て何気ない笑顔で、

「お前がいるし。」

そう答えた。

「…?」

「あと003も、004もいるしな!」

「…」

「だから、怖くない。」

「ふぅん…」

(………)


僕はその時、その言葉の意味を理解出来なかった。


***


『…―9…009、そっちに行ったぜ、俺は空からいく!』

「…了解。」

(………)

空を翔る彼は、とても自由に見えて…

とても、不安だった。


そのままどこかへ行ってしまいそうで手の届かないその果てしない距離が僕を孤独にさせた。


***


「―危ねぇ!!」

「――!!」

横をかすめるレーザービーム

後ろにはサイボーグマンが銃を構えていた。

「うわっ!!」

腕を強く引っ張られて気がつけば僕は空を飛んでいた。

「よそ見してんなバカ!!」

上から彼の怒鳴る声がした。

「002…ごめん…考えことしてて…」

「ああ!?んなん後にしろ!」

002は高度と速度を落として僕の腕を放した

「落とすぜ」

「ぅわぁーとと!」

僕はバランスを崩しながらも何とか着地できた。

002は速度を上げてサイボーグマンへ攻撃を開始していた。

(そうだ…今は戦いの途中だ…)

僕は現状を振り返りまた戦地へ駆けた。

岩場の目立つ茶色い乾いた大地を走り煙の激しく舞う方へ急ぐ。

すぐ近くで003を見つけた。

「003!状況は!?」

「009―大丈夫みんな無事よ。ただ敵の数が多いわ、油断しないで」

「分かった。」

銃を構えた003から情報を聞いて激戦区へ進む。

到着すると先に向かっていた004と005がサイボーグマンと混戦していた。




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