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明かりの消えた部屋

微かに石鹸の匂いがする


僕は今、彼を…ジェットをこの手で抱いている

「ヘッ…律儀な奴…わざわざ風呂に入ってから、なんてょ」

ジェットは鼻で笑った。頬を蒸気させ汗がにじみ額から垂れ頬を伝う

「…君に不快な思いをさせたくなかったんだ…ごめん…待たせちゃったね…」

「……別に待ってなん…か…」

「好きだよ…ジェット…」

「――…ぁっ」

ジェットの肌は陶磁器のように白く吸い付けばキスの痕が淡い桜色になって浮き出た

「…ハッ…ハァ…ん」

「…君のそんな余裕のない声…あの時以来だね…」

「…なに、いって…ぅんっ…ッ」

僕はジェットの胸の突起を指でつまんでもう片方を口に含んで舌でころがした

「ッ…はぁっ…ひぅ…ヤッ…」

指と舌でいじった突起はツンと硬くなって淡いピンクは少し濃さを増した

未経験であろう刺激を受けてジェットの表情は怯える小さな子供のようだった

「ハァッ…ハァッ…あ…ぅ」

ジェットに触れれば絹のような肌が僕の指を撫で汗さえシットリと潤いを感じさたせる

「…ジェット…」

ジェットへ向き直り見つめてジェットもまた僕を見上げた

「キスしていい…?」

「……――」

僕は答えを待たずそっと指で彼の唇に触れた

「…―ダメッ!」

ジェットは僕をグッと押し返してうつぶせになって枕にしがみついた

「ごめ…もぅこれ以上は…やっぱ…俺」

その声は弱々しく半ば泣いているようで

とても愛おしく思えた

大切にしたいと思った


なのに僕は

抑えることが

出来なかった




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