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・貴女side



ついさっき。今日のお昼休みに知った事実。
私は意外と仲良しでいるつもりだったんだけどあいつらは違うんだね!!!
後輩に私の悪口言ってるんだね!!!

それ本日2回目だよ!!!もう私の心はズダボロだよ!!!

ヤケになりながら倉持くんに話していると聞きなれた声で彼を呼ぶ声が聞こえた。





倉「亮さん...」

『あ、小湊ー』





倉持くんを挟んで向こう側から小湊が歩いてきた。

...?なんか倉持くん変な汗かいてない?気のせい???





亮「お前はなんでいんの?」

『優しい優しい琴原さんが、あなた達が部活で休んだ日に配られた課題を届けに来てあげたんだけど?』

亮「あー優しい優しい琴原さんどうもありがとう」





こいつ、絶対感謝してないでしょ。





『まぁいいや、ちょうど良かったし。声掛けにくかったし。はい、これ。』

亮「はいどうも」





そう言って担任に預けられたプリント3枚をそのまま小湊に渡す。
しかし





『え?』

亮「オレ小湊亮介だから。他のいらない」





小湊の手には先生の字で小湊と書かれたプリント1枚のみ。
増子、伊佐敷と書かれたプリント2枚は未だ私の手の中。





『ちょっと!私もいらんわ!!!』

亮「じゃ部屋に置いといてやれば?」

『それが出来んから持ってきたんでしょ!』

亮「じゃ練習終わるまで待ってれば?」

『はぁ!?2人の分も預かってよ!』

亮「行くよ、倉持。」

倉「うっ、ウス!!」





プリントを片手に、後ろで腕を組み、後輩を引き連れて再びグラウンドへ戻っていく小湊の後ろ姿を見て唖然とする。

は、はぁぁぁぁぁ??


ちょっと待って???性格悪すぎない????


私せっかく届けに来てあげたのにあいつは上辺だけで感謝した挙句?優しさの欠片も見せない小湊に若干、いや、かなりのイラつきが湧いてきたが

いつも通りの小湊の様子にすっかり昼の出来事なんか忘れていた。




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