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・貴女side



小湊ってそうなんでチョップばっかりするのかな?
私女の子なんだけどな?女な子に手出すとかどういう神経してんの?
と言おうとしたが、「誰が女子だって?」とか言いそうだから必死に飲み込む。

私の脳細胞何千万単位でこいつに殺されてる気がする。

なんて地味にずっと痛む頭を擦りながら小湊を睨むも、当の本人はツーンとした表情で俺悪くないとでも言いたげな顔をしている。

そんな態度にカチンとするもお昼の放送が流れ今がお昼休憩だったことを思い出す。
あ!お昼売り切れちゃう!





『じゃあ春市くん!今度あった時は約束の前髪よろしくね!』

春「なんの約束もした覚え無いですけど!」





焦ってるように叫ぶ春市くんに一方的に言質を押し付け、学食へと走り向かう。
なんか顔赤かった?ピュアだなぁ。可愛いなあ。
何回も言うけど、本当にあの小湊の弟なの?

顔は正直ちゃんとは分からないけど、やっぱり瓜二つの背格好。
それだけで兄弟だと思いたくない、似た見た目を覆すほどの性格の差!

あんな兄を持ってたらさぞ小さい頃はいじめられてたのかなぁ。いやいや流石にあの小湊でも小さい頃はもっとピュアな性格……あの顔でピュアな性格………やめよ、イメージ変わりすぎて気持ち悪。





小「あ、オレ激辛カレーパンね」

『誰が買うか!!!』





ちゃっかりおつかいを、いやパシリを頼まれたけど喝を入れ2人に背を向け学食へと向かった。





「あ、結衣〜!」

『あ!』





学食へ着くとやはり乗り遅れたのか、混雑状態。
こりゃ席取るのは無理そうな上に買うのにも時間かかるかなぁ。
なんて立ち尽くしていると人混みの中から私を呼ぶ声が聞こえ、見てみると友人が場所取りをしていてくれた。





「日替わり定食にしちゃったけど平気?」

『うん!ありがとう〜!』





代わりに頼んでおいてくれたらしい友人に定食代金350円と利子にポケットに入っていた、朝偶々持ってきていたカロリーメイトを渡す。
ラッキーと言いながら包袋を剥がす友人を見ながら私も箸に手を掛けた。




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