『ていうかさ、そもそも今までの人の見る目が無かったんだよね』

四「なんの話だし」

『三月くん!一織とは系統は違うけどさ、三月くん顔可愛いし、なのに中身は男っぽいし!ギャップ大好きなら女の子が好きにならない分けないのにさー』

一「本当ですよ」





三月くんは見た目はイケメンとは確かに違うかもしれないけど、当たり前に顔は整っているし、何より中身がイケメンだ。

性格だって良いし、今まで落ちていた事が不思議でしょうがない。





『メンバーって誰がいるの?』

一「この7人です」





そう一織が見せてくれたチラシを覗くも、
やっぱり全員知らない人だ、とじーっと全員を見る。





『私この人好きかも』

一「は?」

『この、おうさか、そうご...?って人...いひゃいいひゃい』

四「はー?結衣はオレら推しじゃねぇーのかよー?」

『わはひ、はこおひひゃんで...』





見た目が私好みな人を指さしてみると、一織の鋭い眼光で睨まれたと思ったら、環が両頬を摘んで怒ってくる。

痛い。





『あ、もしTRIGGERに会うことあったらサイン貰ってきてね!』

一「ですから、貴方って人は本当に...」

『えーだめー?』

一「第一、そんな所まで私たちが行けるかも分からないじゃないですか」

『え?だって一織と環がいるんだよ?2人ともかっこいいし、歌もダンスも上手いし!絶対有名になるよ!』

一「...良く恥ずかしげも無く、そんなこと言えますね...」

『なに?』

一「何でも」





そんなこと、当たり前に思っていたから素直に言っただけなのに、一織はため息を吐きながらそっぽを向いてボソボソと何か言ってる。
なんか変なこと言ったかな。





『サイン、作ったの?』

一「まあ一応」

『えっ、じゃあ...ここに書いて!』

四「お、オレらのサイン一発目だな!いおりん!」





透明な使っていないクリアファイルと、マッキーペンも出すと、環は大喜びで、一織も渋々、と言った感じでサインを書いてくれる。





『へへ、ありがとー!』

一「どういたしまして」

『いつになったらプレミアつくかなぁ』

四「売る気かよ!?」
一「売る気ですか!?」

『はは、冗談だよー』





これは絶対大切に閉まっておこうと、クリアファイルを二重にして、丁寧にスクールバッグへと入れた。



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