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・貴女side



「機嫌悪いな…」

『あったり前でしょ!なにあの人!?』

「御幸一也はあーゆー奴なんだよ!」

『ああああむかつくっ!私が何したって言うの!』





6時間目の終わりを告げるチャイムがなり、
その音が終わったと同時に金丸が話しかけて来る。



だってそうでしょ!?
私なにもしてないよ!?あんなことされる筋合いないんですけど!!





「部活後オレから返してもらうように言っとくか?」

『ん〜…私も部活後そっち行くからいいや…』

「来んのか?」

『うん、結奈と帰るから。』





バスケ部である私と、野球部マネである双子の姉の結奈。
クラスも部活も違う私たちだけど、自宅通学してる私たちはいつも一緒に帰っている。

朝は野球部の朝練があるから別々だけど。

いつもお互いの待ち合わせ場所は校門だけど、今日は野球部の方まで行こう…。
そう結奈に連絡を入れようとポケットを触る。

あれ、


あれ?



そうだ。ケータイ取られたんだった……(怒)

思い返すと苛立ちが湧いてくるので、一度気を落ち着かせ、まぁどうせ野球部の方が終わるの遅いか、なんて思いながら私も部活に行く支度をする。





「じゃー後でな!」

『うん、じゃーね』





沢村と金丸と私。
お互いが部活に向かう。

御幸一也…名前覚えたからな…!



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