過去拍手文

近藤先生が武士道について話があるそうです

「今日はみんなに武士道の心得について話そうと思う」

そう話すは泣く子も黙る真選組局長近藤勲。なぜか朝の集会の時にそんな事を言い出した。

「まず、これは言わなくとも分かると思うが刀は武士の魂だ。例え何があろうと手放してはならない。飢えに苦しもうともこの刀だけは売ってはならん」

そう自分の刀を持って言う近藤。

「あれ?局長。確か一度お妙さん」
「次は武士道の道徳とされる義、勇、仁、礼、誠、名誉、忠義についてだ」


流されたァァ!!!


山崎は心の中で叫ぶ。

「まずは義について。人間としての正しい道、正義を指すものであり、武士道のもっとも厳格な徳目である、とされている。義は体に例えるのなら骨のようなものだ。体を構成するものがしっかりしていないと動けないだろ?…つまり才能や学問があったとしても義の精神がなければ武士ではない………おい、そこ。原田、寝るな」

んごおぉぉ…と涎を垂らして寝ているハゲ頭。

「ったく!総悟を見てみろ!目を大きく開けて真面目に聞いているぞ!!」
「局長。これはアイマスクです。この下では100%の確率で寝ています」

永倉が突っ込む。

「……ま、まぁ、自分の正しいと信じた道を貫く、それが義の精神だ。次は勇について」

ゴホンと咳払いをする。

「勇とは、義を貫くための勇気のことだ。勇気といっても、わざと危険を冒して討ち死にすれば単なる犬死にである。武士道ではこれを匹夫の勇と呼びさげすんだ。…しかし、それとは正反対の勇…真の勇気、「大勇」というのだが、自分が間違いないと思った道を命賭けて突き進む勇気のことだ。いくら義の精神を養っても大きな敵を前にして怯えてては無意味だろう………俺の話つまらない?滅多にしない真面目な話つまらない?」

近藤は次々と爆睡する隊士達を見る。

「滅多にしないからこそ耐性がついていないのでしょう」

斉藤が突っ込む。

「……義をみてざるは勇なきなり。という言葉があるが、これは…そうだな。簡単な例としては、店で長蛇の列ができているとする。自分も並んでいるのだが、誰かが自分の前に割り込んできた。ここで注意をすれば良いのだが…まぁ、この世の中だ。もし注意をして相手が逆ギレし罵声だけならまだ良い。下手したら殺されるかもしれない。それを恐れて注意をしない…という…まぁ、正義を貫く実行力がないと武士とは言えんという感じかな」

そこまで言うと一呼吸する。

「次は仁…なのだがはっきり言ってきちんと順に話しているとクソ長くなるのでこれはパス。…簡単にいうと思いやりだな。真選組の中でも数名足らない感じがするが…」

近藤の目線の先には沖田がいる。

「そうと思うなら話して下さい」

藤堂が突っ込む。

「拍手文をクソ長くしたいのか?…というわけで礼もパスして次、誠だ。これは某なんたら組で有名だな。言ったことを成すこと…武士に二言なし、という言葉はこの誠から生まれた。嘘をつくことや誤魔化すことは臆病な行為だ」

そこまで言うと「あ」と何か思いついたような顔をする。

「さっき言った某なんたら組はその「誠」の文字を隊旗としていたのだが…なぜこの言葉にしたかというと、その組の副長が風になびくと「誠」が「試」に見えるから…と言ったとかなんとか…そんな話が一説にある。作った当時、組の大半が「試衛館」という道場から来た同志だったようだ。その組の局長の実家だったらしいが…当時、組内でも派閥があった為、その局長の存在をアピールしたいという副長の思惑だった…というが」

隊士達から「風になびいただけで見えると思うか?」「いや…厳しいと思うが…」とあちらこちらからボソボソ声が聞こえてくる。

「何か俺じゃないけど腹立ってきた。別に俺じゃないんだけど無性に腹が立つ。……切腹だコラァァァ!!!!!!!」

青筋を立て土方が抜刀する。


「ぎゃあああぁぁ!!!!」




詳しく知りたい方は調べてみましょう。同じような事が書いてます。何か格好いい(*´`)



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