小説 1

只今免停中

(土、銀)


「…っざけんなよ…このニコチン馬鹿っ!!」
「うるせぇ!!小便が糖でできた天パ!!」
「ちょ…それ糖尿病の事言ってね?本当に小便が糖でできてんなら俺は飲」

刀身に反射した日の光が銀時の目に入る。仰け反ったその瞬間、唸りを上げて斬り上げられる刃が銀色の前髪を切った。

少し後方へ下がり、左足を引き右膝を前に出す。両手で持つ木刀を右手のみ逆手に持ち替え、斬り上げた刀を翻して袈裟に打ち込んでくる相手の白刃を受け止めた。
わずかに食い込んだ刃から細かい木クズが飛び散る。逆手で持つ右手に力を込め刀を押した。相手も競り合いに持ち込むつもりかと押し返そうとする。すると銀時は突如右手を離し左へ身を開いた。相手は溜まらず前へつんのめる。その首の後ろを目掛けて左で持った木刀で打ち込んだ。
相手は白目をむいてそのまま地面に倒れる。

土方は目の前の浪士を突き刺し、そのまま横へ薙ぎ払った。血が噴き出し体内を構成する物が溢れ出る。断末魔の喚き声を上げ前へ倒れ込んでくる体に蹴りを食らわし壁に叩きつけた。太く赤い筋を作りながら滑り落ちる。

「飲むのか。カレー味のうんこと同じ心理か」
「最っ…悪なタイミング。今日はとことんついてねぇ」

先程まで叫びながら会話をしていた二人だったが、声を張り上げなくとも聞こえる距離にまでいつの間にかお互い近付いていた。

「あぁーあ。なぁんで真っ直ぐ帰らなかったんだろ。何で近道しようなんて思っちゃったんだろ」
「急がば回れという言葉を知ってるか?」

答えを待たずに土方はやや上段青眼に構えた浪士に向かって踏み込み、剣尖を上げ手首を斬る。体を反転させ血飛沫と共に刀を手放した浪士の胸ぐらを後ろ手で掴んだ。

「銀さん予知なんて言う能力持ってません」

そう言い捨てると同時に銀時は身を低くして地を蹴り、浪士のみぞおちに肘打ちを食らわす。呻き声を上げてうずくまった浪士の背中を掴んだ。

土方は胸ぐらを掴んだ浪士を思い切り上へと投げる。それとほぼ同時に銀時も掴んだ浪士を同じ場所へ投げた。

倉庫の屋根上から銃を構えていた浪士が悲鳴を上げる。二人の浪士の体重に圧され屋根の上を転がり、投げられた浪士達と一緒に地面に叩きつけられた。

「てめぇ…さっきから息の根止めてねぇが…また起き上がってきたらてめぇが片付けろよ」
「何で警察の目の前で殺人犯さなきゃならねぇの?」
「今なら正当防衛って事で多目に見てやらぁ」
「その気持ち、スピード違反切符切る時に取っといてくれる?」

土方は鼻で笑い刀を平青眼に構えた。


「罰金早く払えよ」
「もうこれでチャラじゃん」




後ろでパトランプ鳴らされるとまず「え?自分?」って思います。

…そういう話です。



嘘です。

表現がくどくなったような気がします。


戻る

- ナノ -