イライライライラ。
あー…イライラする…!!
何で私にこんなにありえないほど任務が入ってたの!?人手不足とかそういう問題じゃないくらい任務がぶち込まれた気がするんだけど!?
おかしい!絶対おかしい!ていうか最近まともに寝た記憶がないんだけど気のせいじゃないよねこれ。燐と雪に全然会えてないのは気のせいじゃないよね…!?
あんのピエロふざけんなゴラァああ!!!
な に が『簡単な任務ですよ☆』だ。全然簡単じゃなかったですけど!ていうかどこもかしこも距離がありすぎる場所の任務渡しやがってえええええ!!!ピエロまじ爆発すればいい…!!むしろ爆発しろ!!もう温厚で通ってる私だってさすがに怒るよ!(もう怒ってるけど!)
もー無理!もー今日こそ帰るから!私の癒しに会いに帰るから!そんで寝る!!
学校!?知るかもう!!授業なんて1ヶ月休んだくらいじゃ支障はないわ!
ああ頭良く生んでくれてありがとう母さん!!

そんなわけで、ピエロ……理事長から私の入学と同時に貰った?奪った?(父さんが)鍵を使い、実家のある南十字に帰ろうと思います!
本来なら正十字学園の生徒はめったに外出許可がおりないんだけど、どうも父さんが理事長に何か言ったらしく私は頻繁に帰ってる。燐と雪の顔見れないとか私にとっては拷問だしうん。そういえば寮の部屋もなぜか一人部屋なんだよね。いいのかなぁ。ま、いっか。

++++++++++

「ただいまー!!私の天使たち!元気にしてた!?」
「奏ねーちゃん!」
「奏おねーちゃん!」

久々に顔を出したからか燐と雪が飛びついてきてくれたよなにこれ幸せ…!ここは天国か!
ぎゅーっと2人を抱きしめてぐりぐり頭を撫でてやればとろけるような笑顔を見せてくれました!やっぱこの子たち天使だよ…!任務の疲れなんて吹っ飛んだよぅ。

「おや奏。意外と早かったですね☆」

疲れ、も、吹っ飛んだ…よ…?

「…なんでここにいるんですかピエロ理事長」
「メフィストでいいと言ってるじゃないですか☆」
「人の話聞いてます?」
「いやぁ相変わらずお母上に似て美人ですねぇ」
「おいこら人の話を聞け」

噛み合わない会話にイライラしてきたけど燐と雪の前で怒鳴る訳にはいかないし。もういいや無視無視。

「2人とも私が居ない間、ちゃんといい子にしてた?ご飯ちゃんと食べてた?」
「してた!」
「してたよ!」
「そうかそうか、偉いぞ〜」

もうホント可愛くてぐりぐりしてたんだけど、2人ともぎゅってしがみついてきて

『でも』
「?」
『さみしかった…』

…!!何か私の理性がパーン!てするセリフをはいてくれましたよ。
 
「か、可愛い可愛い!2人とも天使か!お姉ちゃんもうしばらくここから学校行く!」
「!?奏!そんなことを私が許…『ほんと?』」
「ほんと!今日は2人の好きな物作ってあげるね!そうと決まれば買い物行くぞー!用意しておいで!」
『うん!!』
「………」

あーもうホントあの子たち天使だよ。悪魔じゃなくて天使。私の天使!!隅の方で理事長がハンカチ噛み締めてるけど私には見えません。見えない見えない。

「奏は私のことが嫌いなんですかグスッ」
「え?何当たり前のことを今更聞いてるんですか?とうとう頭湧いたんですか?」
「辛辣!!私が何をしたんですか!!」
「何をって…嫌だなぁピエロ理事長ってばあんなあり得ない任務渡しておいて何をしたとかホントしらじらしいマジ死ねばいいのに」

息継ぎなしで言ってやればハンカチを噛み締めるのをさらに強めた。いいオッサンが何やってんだ

「聞こえてます!聞こえてますから!!心の声がだだ漏れですよ奏!私の繊細なガラスのハートが割れそうです!」
「割れろ!割れないなら私がかち割ってやる」

漫才みたいなやり取りをしてれば今まで黙って見てた父さんがクツクツ笑うのが聞こえてきた。自分で言ってあれだけどこんなのと漫才とか嫌すぎる

「にゃっはははは。メフィストふられたな」
「藤本!笑い事ではありませんよ!顔はホント彼女そっくりなのにどうしてこんな性格に育ったんですか!育て方間違えたんじゃないですか!だから私に養子に出せとあれほど…」
「おいおい何で俺のかわいい娘をテメーのとこに養子に出さなくちゃなんねーんだよ」
「もちろん私好みに育てて光源氏計画を…!」
「理事長嫌い」
「!!」
「だぁはっはははは!!」
「犬の姿はかわいいのに」
「!!!」

そう言えばポンッ☆とかわいらしい音を立てて犬の姿に変身した理事長。ホント犬の姿は可愛いのに。ずっとその姿のままでいろよ。

「奏!奏!!ほら、可愛いでしょう!?」
「うぜー」
「奏!?」
「くっくっく」
「あ、2人とも用意出来たー?」

扉の方から燐と雪がそろって顔を出したので声をかけた。なんていいタイミングなんだ2人とも!まあこれも計算通りなんだけど。うふふ。あの鬼のような任務の疲れを理事長にも味わってもらわなきゃねー。

「あ、ゆきお!犬がいるぞ!」
「ホントだ!」
「かわいーでしょ。2人とも、このわんこしばらくココで飼うから存分に遊んでやりなさい」
「!!!??」
「ホント!?」
「ホントか!?」
「うん。」

にっこり笑って理事長の方に視線を移せば、すでに顔を真っ青にさせながらもみくちゃにされる姿がありました。あー気分がいいわ!

使

(やるな。さすが俺の娘)
(これくらいしたってバチは当たらないでしょ!)
((ちょ、2人とも助けなさいぎゃああああああ!!))

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