食べちゃうぞが冗談に聞こえません

「なぁ、すず」

『どしたー、りんちゃん』
「ヤろ」
『おうよー、.....お?』
「今日はノり気だな、っと」


ドサっと床に押し倒された
りんの綺麗な顔と白い天井が見える
....それよりこんな時間から盛るのか、お昼ですよ
いや、夕暮れ見えてるから夕方かな
それでも、やっぱり明るいじゃん
するのはね、嫌じゃないんだよ
私だってりん好きなんだから


『でもやっぱりこの時間明るいじゃん.....』
「見えるのが恥かしいって?今更だな」
『ほ、ほら声とか近所に聞こえちゃったらアレじゃん』
「.....そんなん気にしてたのかよ、かわい」


唇をはむはむ、と食べられればもう抵抗はできなくて
両手はしっかり握られていてりんの手に力が入った
どんどん蝕まれてく心に流されそうになるのを
必死に奮い立たせるが、やっぱり無駄な抵抗に終わった


『...んっ、んん.....っ』
「そんな涎垂らすほど俺のキスは善かったかよ」
『はぁ、っ.....は、あ...』
「なぁ、このまま喰っていい?」


呼吸を整える私に優しくきいてきたりん
ふわふわして曖昧な気持ちの私はそれを受け入れ
りんの首に腕を回した


食べちゃうぞが冗談に聞こえません




(食べちゃうぞ、ってか食べられたし
冗談じゃなくて本気だったし!)
(そんな元気あるならもう1回やるか)
(いやいやいやいや腰砕けるから!声でなくなるから!)
(そりゃあんだけあんあんないてたら、)
(もうやめてぇぇええええ!)



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