歩き続けて1時間がたった。
華恋達今頃どうしてるのかな?
この時間だとまだ授業中だ。
つか、マジここどこ?
突然ケータイの着信音が鳴った。
私のじゃないから入江のだよな
やっぱしその着信音は入江のケータイからだった。
入江はケータイをポケットから出して通話ボタンを押した。
「もしもし、カズヤかなんのよう?」
「えっ、今どこにいるかって」
「そんなの日本のどこかに決まってるだろ!」
おいおいっ!さすがにそれは相手も困るだろ。
「ねぇ、カズヤ迎えに来て」
拒否権ねぇのかよ!相手可哀想だな。
入江は誰かとの電話を済ましてケータイをポケットにしまった。
「これで、もう大丈夫!あとはカズヤに任せれば僕らは無事に家に帰れるよ」
『へぇー、それ信用していいの?』
「ほら、だってあそこにいるじゃん」
入江は私に分かるように指でさした。
その人は、入江と同じユニフォームを着てテニスバッグを背負っていた。
なんかあの人大変そうだな。
『来るの早すぎだよ』
「だよね。もしかしたら僕ら同じ道を何度も通っていたのかも」
それ、あり得るな。
「入江さん勝手にふらふら歩かないで下さいよ。捜すこっちの身にもなってください」
「ごめん、ごめん。別にカズヤを困らせたかった訳じゃないんだよ!」
絶対嘘だな!
「徳川くんもそれほどにしませんか。それで入江さんこの子は誰ですか?」
お前は、どっから沸いて出た!さっきは居なかったはずだぞ!
つか、この男どっかで見たことあるような気がするんだけど、気のせいかな?
「この子はただの迷子だよ」
『わぁぁー!!なんなの入江のくせして。私は迷子なんかじゃないからっ!帰り道が分からないだけだからっ!』
「世間では、それを迷子っと言うんだよ!」
絶対に認めるもんか、迷子だなんて。
「ああ、思い出した君は確か手塚くんに負けた子ですね。名前はたしか白石璃琥でしたね!」
『そう言うあんたは確か大和祐大だったけ?つか、あれは負けじゃないわ、調子が悪かっただけよ!』
負けなんか認めるもんか!!
つか、こいつ前会った時と随分違うじゃん!
「あれ、君達知り合いなの?」
『まあ、そんな感じだよ。つか、そちらはだれ?』
私は視線を無口な黒髪の男に向けた。
入江は察したのかその男を私の前に連れてきて紹介した。
「彼は徳川カズヤ。歳は大和くんと同じだよ」
大和さんと同い年か!入江と同い年かと思った。
『はじめまして。白石璃琥です。よろしくお願いします、徳川カズヤさん』
とりあえずニコッと笑っといた。
にしても、徳川さんって結構カッコいいかも!無口でクールなところがたまらん!あっ、ヤベー真田みたいな言い方になっちゃったな。
「よろしく頼む、白石」
徳川さんが手を差し出してきたので握手をした。
この時私は徳川さんに幸村に似たなにかを感じた。
この後この三人に立海まで送ってもらった。
私は校舎に入って鞄とかを取ってきてすぐに帰った。テニス部が気になったが、なんとなく行く気がなかったので行かなかった。
ぼんやりして道を適当に歩いてたら、ある洋館にたどり着いた。
その洋館は私がまだ小さかった頃に祖父と祖母で暮らしていた洋館だ。
『この洋館まだ壊してなかったんだ』
私としては早く壊してほしい。だってあそこには楽しい思いでと悲しい思いでがたくさんつまっているんだ。
---------
あとがき
ここまで読んでくれた璃琥様ありがとうございます!
高校生組が出てきましたが今いち口調が分かりません
つか、性格がね!
特に入江が
私の中では絶対に黒属性だと思ってます
この話もそろそろ終わりますので
では
また
2010年8月26日
- 49 -
←□→
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
もどる