階段を登りきればそこは地獄絵図でした。




なんで会計ちゃんと一葉が対峙してるかなんて考えてみりゃ数秒で理解する。どうせ一葉だよな、ちくしょう。

「なぁ聞いてや勇馬。こいつにお願いしてるのに部屋変わってくれへん」
「いやいや何かするとは分かってたけど部屋変更とか何言って……るんですか」
「照れんなや」
「病院に行ってこい」
「高橋なんだこいつ」
「つか勇馬なんやねんこいつ」

ダブルに攻められて俺泣きそう。とりあえず今はこの状況をどうにかする。でだ、こんなこともあろうかと考えていた作戦Cを実行します。

「分かった分かった。とりあえず一葉は俺の部屋にいろ。んで直先輩はちょっとここにいてください」
「了解〜」
「なんでこいつだけ部屋に…」
「いいからいいから」

一葉を俺の部屋に押し込めて一息つく。そして不安そうに見上げる会計ちゃんをギュッと抱きしめた。

「……っ」
「ごめんなさい」
「なんで…」
「一葉に何か言われました?」
「…別に」
「会えなくて、寂しかったです」
「っ!!」
「先輩は?」
「あ、え、あの、おっ俺も…」

腕にすっぽりと顔をうめた会計ちゃんの金髪からのぞく耳は真っ赤で、耳朶を舐めてればひどく熱い。

「浮気、すんなよ…っ」
「それはそのまま返しますよ」

これでも会計ちゃんと生徒会長の関係にすごい不安なんですけど。

「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -