(澄視点)


今の時期に転校生なんて勇馬に続き珍しい。理事長に頼まれ転校生を案内しろと言われて頷く。見せられた転校生の資料を貰って目を通す、が、……え。








「あれ、澄ちゃんやん。久しぶりやな〜」
「なんで君が…」
「そない警戒しんといて。悲しいわぁ、折角の再会やのに」
「君が会いたがってるのは僕じゃないでしょ」


貰った資料を握りしめて校門に行けばやはり思った通りだ。柳一葉(やなぎ ひとは)、赤色の髪の毛で耳にはシンプルなピアスが数個。すでに制服は乱れていていやらしい口元も以前と同じだ。憎悪感むき出しで一葉を見ていれば、すぅ と目を細める。左目下にある泣きぼくろが目立ち、ぞくりと鳥肌が立つ。


「澄ちゃん分かってるやん」
「君が自ら動くなんて、勇馬関連以外思いつかないからね」
「だって勇馬いつの間にか俺から逃げるし、探したわ」


器用に喉をならして笑う一葉に気持ち悪さがじわじわと感じる。昔からコイツは苦手だ。何を考えているか分からない事もあるが、なによりも 勇馬に対する執着と言ったらいいのか。一葉が勇馬にぶつけている気持ちは好きだとか、愛してるとか、簡単な言葉じゃ表現出来ない。勇馬に怪我を負わせた者は病院で入院、ひどければ後遺症が残るほどに。女だろうか男だろうか関係ない。ただ、 高橋勇馬以外は害虫 だと考えているだけ。


「まったく気持ち悪い」
「誉めんといて、照れるやん」
「…………」
「まぁとりあえずよろしくなぁ、副会長さん?」


本当、嫌な予感しかしない。







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