誰 だ よ 。


「大丈夫ですか直先輩!」
「なんでここに…」
「副会長に言われて…」


いやそれよりも、と茶髪の彼がこちらを見た。邪魔されたうえに初対面なやつに睨まれては心が広い俺でさえ頭にくる。


「あ?何?誰だよ」
「直先輩に何をした!?」
「何って、見て分かんねぇの」


未だ会計ちゃんのパンツに入っている手をやわやわと動かせば「ちょっ…たか、はし…!」と言い、抵抗の意味で手をそえてきた。


「テメェ!」


分かりやすく拳を向けてくるので腰にまわっていた右手で防ぐ。そのままギリギリと掴んでやれば痛そうに顔を歪めた。


「初対面なやつにテメェは殴りかかんのかよ。随分物騒な挨拶だな」
「うる、さい…!離せ!」
「離せって言われて離すやつがいるかよ」
「高橋っ、落ち着けって…」
「落ち着いてます」
「とりあえず手を離せ、それから話し合おう」
「分かりました」


離せって言われたら離さなきゃならんよな、うん。
パッと離してやればまた睨まれた。なんだこいつ。


「えっと、」
「直先輩!」


会計ちゃんの拘束も離してやり、服も整える。手は洗えと会計ちゃんに言われたので洗った。その間にも茶髪に睨まれていたが無視。話を切り出そうと会計ちゃんが口を開いた瞬間遮る大きな声。うぜぇ。


「誰ですか、こいつ!」
「あ―…、この前転校してきた高橋勇馬だ。言っただろ?」
「こいつが…?」
「で、この子はうちの書記。鈴木幽」
「書記さんねぇ」
「……なんだよ」
「因みに二人は同級生だから」


どうりで背が低いと思った。しかも会計ちゃんを先輩呼びしてたしね。うんまぁそれよりも気になることがあるんだけど。


「つかそろそろ影から薄笑いを浮かべるの止めてくれない?」
「あれ?バレてた?」


ひょい と顔を覗かせたのは副会長様々の澄で、隣には会長もいた。ペコリと会長さんに軽く挨拶されたのでちゃんと返す。


「副会長!会長もどうして…」
「勇馬にいつ食べられるのかなって気になって」
「珍しく生徒会の仕事に意識がなかったから」
「あ、すみませ…!」
「謝る必要はない。結局はきちんと仕事をこなしてくれたから」


会長さんに近寄りあせあせと謝る会計ちゃんの頭を優しく撫でる会長さん。え?何?会計ちゃんって会長さんの事好きなの?


「ていうか狭いんですけど」






やっと全員だせた...。 最後詰めすぎワロス

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