「ったく、救急箱くらい持っておけよ」
「すいません」
「んー、ちょい動くな」


救急箱なんていう回復アイテムが俺の部屋にあるわけがなく、今は手厚く会計ちゃんが治療してくれている。向き合った状態で会計ちゃんはガーゼやら消毒液やらパッパと取り出してティッシュを手にした。そのまま膝立ちになって俺の頭を抱え込むように後頭部に触れる。
つまりは目の前に会計ちゃんの胸板があるというわけです。


「シャツの血落ちないかもな」
「マジですか」
「うわ、痛そう」


なるべく痛くしないようにか優しく触れてくれる会計ちゃんにムラッとしたのか、いや感動したから思わず抱き締めたのだ。決してムラムラしたからだとか鎖骨に噛みつきたいとかじゃない。
ギュッと腰に腕をまわして抱き締めたら分かりやすいくらいに体が跳ねた。


「な、なな……!」
「まぁ気にせず治療してください」
「気にせず、って」


チラリと上目遣いで会計ちゃんを見れば目が合った。そしたらすぐに反らされてちょっとムカつく。だから目の前にちらつく鎖骨へ舌を這わせてみた。


「っ!」
「ん、」
「ちょっ…」
「先輩の匂いがする…」


くん と鼻をすえば人工的な匂いじゃなく、なんか甘い匂い。鼻にくる匂いじゃなくて、なんつーか、下半身直下型?欲をそそる匂いにクラクラと熱が体中を駆け巡った。
鎖骨周辺を舐めたあと、首筋に顔を埋める。軽いキスをそこに何度も落としてシャツの裾から手を侵入させた。


「なっ、ぁ」


体を離そうとする会計ちゃんの腰を強く抱き締め、腰を撫でている手を見つけた胸の突起に這わせ、親指でぐりっと押す。


「ひっ…、いたっ」


ギュッと俺の肩を握っている会計ちゃんの手に力がこもる。少し腰を抱いている手を緩め、会計ちゃんの頬にキスをしたと同時にゆっくりと押し倒してみた。

「ど、したんだよ…」
「なんか、ムラムラしちゃいました」


シャツから覗く俺好みの腰、先ほど強く乳首を弄ってしまったせいか少し涙が滲んでいる目、そして乱れた息づかい。
誘っているとしか見えないその光景に俺自身の息も熱くなるのを感じた。





なんか前と似たようなことが...

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