memo ≒ note



2021/07/19



幸福論の果てに +1/more


『肝胆相照らす』

長編は前回更新から2ヶ月も開いてしまいました。夢本の原稿に追わてていたとはいえ、本編もしっかり進めたいと思いました……。

恋人になっていても、想いの程度の違いや寂しく感じたりだとかそういったものが綴れていたらいいと思います。

ちょうど幸福論の9章までを見直していて気づいたのがあの浦原喜助はあまり好意を口にしないってことでした。その後で深めてくれたらとも思い、そもそも私がそういった細やかに本編を終えるのが好きということもあって。でもやっぱりその後でそれらしいことは何度か言ってくれていても、夢主の印象に残ったであろう言葉が過去の一回だけというのは、ふとした時に不安も浮かぶのではないかと思います。いくら信頼関係が築けていると言っても、(人に寄ると思いますが)あの夢主は「可愛い」「好き」だとか言われないと心配性が優って漠然とした不安に呑み込まれちゃうのではないかと。……と悩む瞬間が私は好きです。
夢主はなかなか言えなくて溜まって弾けるタイプ。「嫌い」まで大きなことを言っちゃう。でも弾けたら後悔する、抱え込んで悩みそう。っていうのは本編でもそんな感じでしたね。そういう嗜好です。

浦原喜助は嬉々として帰ってきて、寂しい感情はそう思っていたのかわかりませんが(お任せします)、実は相手はてんで違う事を考えていた、っていう夢主の思考が彼の想像内にない状況が好きですね。


 愛憎相半ばしても
 一刻千秋の想いを抱き
 肝胆相照らす


の三連話でしたがいかがでしたでしょうか。
春の花見から始まったのに書き上がったのは夏でした。お時間頂戴しました。拙いながらでしたが、楽しんでもらえていたらと思います。
こうして主題で意味合いを繋げるのは楽しかったです。内容もその主題に沿ったものを意識しましたがそのように伝わっていたら嬉しいです。


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