2020/06/09
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竜ノ介くんがもう少し遅く出てきていたら、こうですかね。(IF会話)
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「あの、夜一さんの瞬歩って到着したあとに、硬直したりしないんですか?」
初めて喜助に瞬歩をしてもらった時のことを思い返していた。
「なんじゃそれは。儂は瞬歩には自信があるが、そんな面倒なことは起こらんぞ」
「前にしてもらった時は、着いたあとに体が動かなかったので。あれ? って思って。私の霊力や霊圧が速さに追いついてないのかと思ってたんです」
「ほう、その時は喜助に瞬歩をしてもらったんじゃな?」
それに頷いて返事をすると、夜一は嬉しそうに口角を上げた。
「いい事を教えてやろう。それはじゃな、抱擁じゃ」
「ええ、抱擁? どうしてそんな、」
「かーっ、全く皆まで言わぬと分からんか」
「……教えていただけると助かります」
「瞬歩をし終えた後、暫く喜助がお主を抱き寄せていた。他に質問はあるかの?」
「あっあります、けど、」
みるみるうちに、夜一の呆れ顔がしかめ面へと変わっていく。その前に慌てて声を被した。
「いえ、やっぱりないです……」
そう言って大人しく閉口した。
此方に来て早々、別種の緊張。心労に想定外の動揺が重なり、先が思いやられる。少し前に別れてきたばかりの喜助の温顔が浮かんで、甚だしくも思い上がりそうだった。
(喜助さんが、抱き寄せた? だとしたら動かなかったのも分かるけど……ほんとうに? さっき別れ際はそんな風じゃなかったし、でもその理由を聞いたら夜一さん怒りそう……)
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タイミングがずれていたら、動揺しているところで竜ノ介くんが入ってくるIFもあったかもしれませんね!
そうなっていたら、夢主は抱き締められていたことを半ば自覚しているので、その後の夢主と夜一さんとの会話の流れも変わっていたかもしれません。(月下の宿舎への道にて)
細やかですが妄想の足しになればいいなあと思います。