走って、走って、走って、走って。
走って、走って、走って、走った。
間に合わない、間に合わない。
いや、約束なんてそもそもしてないのだから、間に合わないも何もないのだが。
それでも走らなくてはいけない。
アイツが待っているのだから。
突然入った一通のメール。
それは、アイツからの呼び出しで。夕方に入っていたメールに気付いたのは、22時を過ぎた頃だった。
今までメールに気付かなかった自分を殺してぇ。
そんな思いを奥歯で噛み潰して夜の池袋を走り抜ける。
『会いたい』
たったそれだけのメールは、俺を不安にさせるには十分すぎた。
「危ねぇだろ!」
角を曲がったところで、誰かと肩がぶつかる。ムカつく言葉が聞こえたが、今はそれどころじゃねぇ。
走りながら何度も携帯を鳴らし続けるが、一向に帝人には繋がらない。それがますます俺を不安にさせる。
どうした、一体何があったんだ?…もしかして臨也に何かされたのか!?
どれくらい走っただろう。まだ帝人の家は見えてこない。早く、少しでも早くアイツのところへ行かねぇと。
「帝人ーッ!!」
お前の名前を叫んだ
「え、静雄さん!?」
「み、帝人、大丈夫か…?」
「?…僕はいつも通りですけど」
「…だってお前、メール」
「あー、すいません」
「んぁ?」
「それが携帯を正…、友達にとられちゃって。多分メールも友達のイタズラだと」
「じゃあお前は何ともねぇんだな?」
「はい、すいません」
「いや、お前が無事ならいい」
みーくんのために池袋を走るシズちゃんって素敵だと思うんだ。そんな願望を文章にしてみました、正臣のせいにして(笑)満足です、はい。