酔っぱらいは嫌いですか?


最初はほんの出来心だった、と言ったらなんだか犯罪者のようだが、実際犯罪を助長しているので否定はできない。

ネロの前にはワインのボトル。
手にはワイングラス。

何が起きたかは大体お察し頂けただろう。

「ダンテ、ダンテぇ!」

赤い顔に、普段お目にかかれないような満面の可愛らしい笑みを浮かべ、ネロが舌足らずに呼びかける。

「ん?どした、ネロ」

ダンテが向かいのソファーで首を傾げると、ネロは少しもじもじしながら、上目遣いになる。

「んー、あのね…
…そっち、行っていい?」

「もっ…ちろん。おいで」

ダンテは至って平静を装いながら、ネロを手招く。内心興奮しているもののそこは大人の余裕でカバー。

ネロは嬉しそうにぱっと笑うと、ダンテの隣に移動しちょこんと座る。

「えへへ、ダンテー」

ふにゃりと笑ってダンテの腕に抱きつくネロは、心底幸せそうだ。
ダンテも目尻が下がりまったく締まりのない顔をしているものの、ネロは気づいていない。気づいているかもしれないが、気にしていないのだろう。

「ねぇ、ダンテ」

「んー?」

ダンテの顔に、ぐぐっと身体を伸ばして顔を近づけた。
酒のせいでうるうるした瞳と、熱っぽい吐息がダンテを誘惑する。

「ねぇ、ちゅーして?」

小首を傾げるネロの可愛さと言ったら、ダンテは押し倒してしまいたい衝動に駆られるもぐっと堪えた。

「かしこまりました、お姫さま」

顎を上向かせ気障ったらしく言うと、ネロは嬉しそうに頬を赤らめ、目を伏せた。

「ん、」

柔らかい唇を味わい、ネロが小さく口を開けたので遠慮なく舌を滑り込ませた。

「んん…んむ、ぅ」

小さな舌を吸うと、びくりとネロの身体が跳ねる。

「んぅ!ん、ふ…」

最後に唇をぺろりと舐めて離れると、とろんとして潤んだ瞳と目が合った。

「あ、…ダンテ、」

ネロを抱きしめ、首筋をきつく吸い上げ舐めると、可愛らしい声が漏れる。

「あっ!ひゃうっ…」

「なあ、ネロ、…」

そこまで言いかけて、ダンテはふと腕にかかる体重が重くなったのを感じて、まさかとネロを見た。

「…やっぱりか」

すうすうと寝息を立てる可愛い恋人にがっくりと肩を落とした。
その額にキスを落とし、それ以上をする訳にもいかないのでダンテはネロを抱き締め天を仰いだ。

──こんな肩透かしくらうんなら、もう酒なんか飲ませない。

そう思いつつ、でも酔って素直になったネロの可愛さも捨てがたい、と彼女が起きるまで延々考え続けた。

そんな事など知らないネロは、ダンテの腕の中で幸せそうに眠るのであった。

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残念でした!^^
しかし私の小説はよく見ると使い回しな表現とか多いですね。よく見ないで下さい(努力しろ




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