0201
2012/02/01 21:58
黒は溜め息を吐いた。
原因は今まさに背後から抱き締めてくる、自分と瓜二つな男にある。
「黒、どした?溜め息なんか吐いてたら幸せ逃げるぜ」
「余計なお世話だ、アホが」
その男の名はダンテ。
黒も本来はダンテと言う名──と言うか、ダンテの分身のようなものだが、髪が黒い為にダンテが勝手に黒と呼び始めたのだ。
それはいいとして。
「ったく、…何が楽しいんだ」
自分とそっくりなひげ面のオヤジに、飽きもせず抱き締めて愛の言葉を囁き続けるなんてイカれてる。
「楽しいぜ?」
そう言って、黒の唇にキスをする。黒はまた溜め息。
「ナルシストか、お前」
そう毒づくと、ダンテは愉しそうに口の端を吊り上げた。
「さあな。でもお前が好きなんだ」
「俺は──」
違う、と言おうとして、ダンテの顔が迫りそれは中断された。
「お前だって俺なんだぜ?」
黒はひとつ舌打ちしてダンテのコートを掴み、乱暴に引き寄せて唇を重ねた。
畜生、その通りだよ。
────────────
全く意味不明ですが、とりあえずツンデレで主導権握られてる感じの黒Dは いいんじゃないかなぁ と思っただけです。サーセン