50/66
ついこの間行ったピクニックは、すごく楽しくて、地獄だった。まさかクロユリ中佐が味覚オンチで、しかも成り行きで食べさせられるとは思わなかった。それに加えてコナツさんまでも味覚オンチなんて、人は見かけで判断できないものだと改めて実感した。アヤナミさんもカツラギさんもかわすのが上手いから、結局ヒュウガ少佐が一番被害受けて、ハルセさんはクロユリ中佐の忠誠心で頑張って食べてたなあ・・・あそこまで尽くせるってすごいし羨ましく思うけど、私だったらそこはきっぱり断って現実を教えてもらいたいかな・・・。でも私も頑張ったほうだと思う。途中寝たり気絶したり倒れたりの演技してたけど。あの時のアヤナミさん優しかった・・・!今思い出すと気持ち悪いくらい優しかった!普段使わないはずの気遣いを見たもの!あんなの初めてみ「いたっ」
毎度の如く、アヤナミさんに心を読まれ、分厚い書類の面で叩かれてしまった。
「準備は出来たのか?」
「はいっ!出来ました」
「・・・カツラギ大佐、あとは頼む」
「お任せください。ナコさん、頑張ってきてくださいね」
「ありがとうございます!行ってきます!」
みんなからの熱い応援を受け、アヤナミさんと一緒に学校に向かった。
そう、今日は卒業試験なのだ。
私だけだけどね。
*前 次#