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「広っ!!」
私達は食堂について、その広さと規模の大きさに私だけが驚嘆の声を上げた。
「早く買いに行こうよナコ」
「そうですね、クロユリ中佐」
クロユリ中佐に手を引かれ券売機まで駆ける。
左腕が幸せだあ。洗いたくない。
「ナコたんは何食べる?」
「そうですねえ・・・」
こんなとき優柔不断な私。食べたいものが有りすぎてどれにしようか迷う・・・。
「うーん、じゃあラーメン!」
「ナコさんってたくましいですね」
「そうですか?」
「女の子で始めて食堂来てラーメン食べるってなかなか・・・」
コナツさんにちょっと驚きつつ感心したような感じで言われる。
そういうものなのか?周り普通に女子だろうが食ってたぞラーメン。周りがたくましい女の子ばかりだったってことか!
あれ、なんか違う?
「じゃあ俺とコナツで持って来るからナコたん達は座ってていいよ」
「私も手伝います」
そう言ってヒュウガ少佐とコナツさんとハルセさんは行ってしまった。
「ナコ、ここ空いてるから座ろ!」
「あ、広い机だし皆が座るには十分いいですね」
私達が座った瞬間、近くに座っていた人達がそろそろと離れて行った。
ブラックホークの皆さん達って、やっぱりそんだけ恐れ多い存在なのかな?
「おい、ブラックホークの少佐に中佐にそのベグライターが揃って来てるぜ。迷惑な話だよな」
「つーかあれ女の子だよな。誰?可哀相に、奴隷か?」
うぬぬ、なんだか良くない噂がちらほら周りから聞こえてくる。
眉間に皺を寄せて我慢しているとヒュウガ少佐達が料理を持って帰ってきた。
「お待たせー。わお☆さすがクロたん、いい場所だね」
「でしょー!」
クロユリ中佐の頭を撫でたい。
「はい、ナコさん」
「ありがとうございますコナツさん」
片手で軽くラーメンが乗ったお盆を持ち私の前に置いてくれたコナツさん。
見た目に寄らず力あるなあ。軍人だから当たり前か。
「なんかかっこいいです、コナツさん」
「いきなり何ですか、」
「コナツずるいー。俺がナコたんの持って行けば良かったな」
「いやいや、ヒュウガ少佐だと単なる普通のかっこよさでつまらないですよ」
「えー何その違い。コナツは普通のかっこいいじゃないっていうわけ?なんで?」
「だって片手でですよ。コナツさんそんな華奢な可愛い見た目なのに、中身は男なんだって意識させるというギャップ。まさにギャップ萌え」
「い、いいから食べますよ!いただきます!」
「「「「いただきます」」」」
食べている最中、終始コナツさんの耳が赤かったので、それを指摘したら黙って食べなさい、と怒られた。可愛いなあ。
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