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「この子どうやってここに来たんだろうねー」
「こっちの鞄はなんでしょう?」
「中身たくさん入ってるよ!」
「クロユリ様、勝手に見ては・・・」
「よく眠っていますね」
「・・・・・・」
色々な声が聞こえる。その声に目が覚めてゆっくり目を開けると、サングラスの人がすぐ近くでこちらを見ていた。
「あ、目え覚めた〜?」
「・・・ど、どちら様でしょうか」
目の前のサングラスの男の人から距離をとりつつ、ソファに横になっていた身体を起こし周りを見渡す。
ここは何処だ?
ジャラ、と音がして手元を見ると思わず目を見開いた。
「あの、何で手錠と足枷がしてあるんでしょうか?」
「?」
聞こえなかったのだろうか、返事が帰ってこない。それどころか、みんな困惑の表情でこちらを見ている。
「ごめんねー、全然言葉わかんないやー」
サングラスの人が言って、それに続いて他の人達もうなづく。
外国の人なのかな?
私が手錠と足枷を指差して首を傾げると、理解したのか、金髪の可愛らしい男の子(私と同い年だろうか)がさらりと言った。
「一応不審人物としてつけさせてもらいました」
「不審人物って・・・」
その扱いは酷くないだろうか。いや、不審人物だな充分。
「俺の上に降ってきたんだよ、君」
サングラスをかけた人が言う。
は?確かに落ちてはいたけどでも・・・
天井に穴なんて空いてませんよ、という意味で天井を指差した。
「そうなんだよねえ〜空から降ってきたわけではないみたいなんだよね〜」
サングラスの人が困ったようにこちらを見ている。私が困っているのに。
「ねえこれは何?」
ピンクの髪の幼い女の子のような、でも男の子のようにも見えなくない子が私の鞄を持って、見せてきた。
「この中の物は何ですか?特にこの、小型の・・・」
青い髪の人が携帯を取り出す。携帯を知らないの!?
というか、中身を見たりなんかされたりしたら・・・!
「駄目えええええええええええええ!!」
「なっ!!」
いきなり私が叫んだので青髪の人は驚いて目を見開いて構えた。周りの人たちも構え出す。
「中身見ましたか!?」
「??」
そうか言葉が通じないのか!・・・仕方ない、強行手段だ!!
私はジャンプして青髪の人に飛び掛かり、携帯を奪おうとした。が、手錠と足枷のせいで上手く動けない。
「お前、ハルセに何するんだ!!」
小さいピンク髪の子が私の腕を引っ張った。
「痛たたたた!!!ちょ、以外に馬鹿力ああああ!!」
「彼女の行動を見て推測してみると、その小型の中に見られてはならない何かがあるのではないでしょうか?」
焦げ茶髪のオールバックの人がそう言うと、ハルセという人は携帯を持っている腕を高く上げた。この低い身長が恨めしい!!
ハルセ、さんと争っていると横から手が伸びてきて携帯を奪われた。その手を目で追って取り返そうと手を伸ばして、自分の目を疑った。
その奪った人は、銀色の髪を持った、
「坂田!?」
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主人公絶賛見間違い中
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