彼女は最近、何故だか僕につきまとってくる。最初はチョコレート目当てかと思ったが、どうもそうではないらしい。何故って、この間僕をつきまとい過ぎて男子トイレまで着いてきたからだ。
「first nameちゃん、どうしてそんなに僕にくっつくの?」
柔らかな体がふにふにと腕に当たる。彼女は「んー…」と唸るだけだった。
「もしかして、僕のこと好き、とか?」
途端、バッと腕から離れた彼女は顔を真っ赤にしながら僕から逃げるように去っていった。
あんなあからさまな態度をとられておいて、気にならないはずがない。しかし、彼女はその日以降僕につきまとうことをしなくなった。僕から話しかけようと思っても、いつの間にか彼女は視界から消えてしまう。そんな日が、一週間続いた。
「つかまえた。」
一瞬、彼女の肩がびくつく。スネイプのところへ行くのであろう地下を歩く彼女を後ろから抱き締めたのだ。な、なんですか…!なんて顔を真っ赤にする彼女を見て、思わず顔が綻ぶ。
「なにって…最近first nameちゃんの姿が見えないから、先生として心配したんだよ?」
「先生、ですもんね…」
しゅん、という効果音がぴったりな顔をして彼女は俯く。ついいじめたくなって「どうしたの?」なんて聞いてみたりして。
「どうもしてないです…。」
「そう?そのわりには悲しそうな顔をしてる。」
キスしたいくらいにね、と付け加えればその悲しい顔は一瞬にして真っ赤になった。
four nine 僕は勝ちゲームしかしない主義なんだ
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