「ね、若さって何だと思う?」

「何だよ、藪から棒に」

「似非哲学」

「わけわかんねぇよ」

ま、別に良いけどさ。
呟いてグリーンはやおら髪を掻き上げた。

「確か何かの本で読んだな。若さってのは可能性なんだと」

「はっ、何それ。くたばれば良いのに」

「おいおい、お前が振ったんじゃねぇか」


呆れるグリーンの前で彼女は下手物でも見たかのように顔をしかめてみせる。夢やら希望やらは切ったツメよろしくティッシュにくるんでごみ箱にポイした彼女に言わせれば、くたばって頭取り替えて来いといったところだ。


「まぁ、それはその本の作者の言ってることだしな」

「もっとマシな意見を希望」

「俺的には、そうだな」


波打つシーツ。
夢やら希望よろしくティッシュにくるんでごみ箱にポイしたのは使用済みの生臭いゴム。


「取り敢えず、もっかいヤれる体力ってのが若さなんじゃないかと」

「はっ、何それ。くたばれば良いのに」

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